鉄筋コンクリート住宅を建てる【4】建築コストは高いのか
今、これを書いているレヴォントリ一級建築士事務所は、神戸市中央区にあります。
神戸の設計事務所ですから、業務範囲は関西、特に神戸から阪神間、北摂のエリアが中心になります。
このあたりで住宅を建てようとすると、どうしても都市部になりますから土地が狭い、あるいは隣の家が近いという住宅になります。
こういった都会の住宅は「いかに陽当たりや通風を確保するか」「隣の家からの視線をいかに遮るか」「狭い敷地で庭の緑を楽しむにはどうするか」という条件をクリアしながら設計しなければなりません。
モデルハウスのような家をそのまま建てていては、快適な住空間にはなりません。
間取りや空間設計を自由に発想し、その土地に最適な設計を行わないと、住みやすい都会の家は建てられません。
この「空間設計の自由に行うこと」・・・鉄筋コンクリートの家は、こういうときに有利になります。
たとえば水に強く、剛性の高いコンクリート床を生かして、お風呂を3階に持ってきたり、屋上に庭をつくったりすることが出来ます。
(これらは木造でも出来なくはないのですが、木造の場合、もし漏水した場合などを考えると長期的にはリスクがあります)
また、ピアノや書庫など、荷重の重い部屋を上層階に持ってくることも容易です。
ピアノなど、楽器を演奏する場合は防音も必要ですが、この点でも機密性の高い鉄筋コンクリートの住宅は有利だと思います。
広い庭がとれないからこそ、日当たりの良い屋上庭園が欲しい。
隣からの視線を気にせず、空の見えるお風呂が欲しい。
こういう要望のある都会の住宅にこそ、空間設計の自由度の高い鉄筋コンクリート住宅は向いていると思います。
※間取りを選ばない構造としては、重量鉄骨+コンクリート床(デッキプレートなど)も良いですね。
重量鉄骨造のコンクリート床は剛性が高く、水にも強いので、鉄筋コンクリート造と同じように自由な間取りをとれると思います。
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