No.29 どちらのダイヤモンドが大きいと思いますか?
第13回は「腕時計を水から守る」について。
暑かった夏、海やプールで遊んできたという方も多いのでは?腕時計にとって、
水や汗に触れる機会が多くなる過酷なシーズン。あなたの時計は大丈夫???
今回は「自分の時計、防水性能を知ってますか?」ということを書きたいと思います。
腕時計の防水性、ザックリ分けると5つに分類されます。
1)非防水
「WATER RESIST」などの刻印がないモデル。全く防水性能を持っていませんので、
直接水に触れないことが絶対条件とされています。
2)日常生活用防水
「WATER RESIST」とだけ書かれた刻印があるモデル。洗顔や手洗い時の水滴や
汗、雨に降られる程度であれば耐えられるという意味です。
3)日常生活用強化防水
5~20気圧(5~20BAR/ATM)の時計は、主に水仕事をされるかたにピッタリな値。
5Barは水泳や釣りなどの水上スポーツ程度、10~20Barはそれに加えて素潜りに
対応しています。水滴が付いた状態でのボタン操作はNGと思った方が良いです。
4)潜水用防水
潜水時の耐圧性と長時間の水中使用に耐えられるモデルです。潜水できる深さは
時計の裏蓋や文字盤に書かれているのでご確認ください。200~300m位のものが
このカテゴリに入ってきます。スキューバダイビングなど、素潜りを超えるレベルは
潜水用防水機能付きが必須となります。
5)飽和潜水用防水
よく「PROFESSIONAL(プロフェッショナル)」と表示されるダイバーウォッチがここに
含まれます。こちらも潜水できる深さは、時計の裏蓋や文字盤に書かれているので
ご確認ください。話せば長くなるので書きませんが、一般人が体験できることのない
レベルの超防水性と耐圧性を持っていると考えてください。だからといって滅茶苦茶
していいって訳でもないので、ちゃんと説明書を読んで使ってくださいね(^^;
上記は「完全に整備された状態」で発揮する性能です。
今回、これを説明しようと思ったのは、防水性能を持った時計ついて、「半永久的に
継続する保証された性能」と勘違いされているお客様が多いからです。時計の防水は
「パッキン」と呼ばれるゴムパーツが入っていることで実現しています。基本的に電池
交換やオーバーホールをした時点で、この「パッキン」は新しいものに交換されます。
ところが電池交換が不要なソーラー時計だったり、通常3~5年と言われている整備の
周期を経過しているものは要注意。多少性質が異なりますが、ゴム仲間ということで
「輪ゴム」を想像してみてください。新品の状態と経年劣化が進んだ状態では、伸びる
長さが短くなり、ひび割れが入るなどして切れやすくなります。パッキンも同じで汗や
水分の影響を受けて弾力の低下やひび割れを起こします。それを知らずに水に浸け
たら...水没です。他にもガラスの欠けやキズ、ケースや裏蓋など構造上の問題による
性能低下もあります。以下の症状に当てはまるものがあった場合、もしくは「パッキン」
なんて交換した覚えがないという方は点検・整備に出されることをオススメいたします!
・ガラスの内側に水滴が付いている。もしくは曇っている。
・文字盤や針の変色。またはペイントが剥がれや、錆・カビが出てきた。
・ゼンマイを巻いたり、時間を調整する際にリューズの動きに違和感がある。
・温泉に浸けてしまった記憶がある。(成分にもよりますが浸けないのが無難です
・ガラスが欠けている。裏蓋が歪んだり凹んでいる。
時計に記された防水性能表示は「保証されたもの」では無いことを覚えておきましょう。
過去のコラムは「藤井質店ブログ<質屋日記>」でもご覧いただけます。
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