介護保険改正! どうなるのか?
どうなる?訪問介護の要支援サービス
「生活支援サービス」が、今後の訪問介護事業に大きな影響を及ぼすことは、
間違いありません。しかし、だからと言って、訪問介護事業がなくなるわけでなく
これからの事業の在り方が問われるようになるのかと感じます。
では、これらの訪問型サービスとの関わりを検討してみます。
1.訪問型サービスAへの参入
指定事業者は、改正後みなし事業者として訪問型サービスAのサービスを実施
することが可能です。ここで問題となるのが、現行の訪問介護サービスとの差別化を
図ることが必要ですが、それ以上に無資格の人材の育成、管理が更に必要となり、
現行の訪問介護サービスへの影響が懸念されます。
よって、まずは現行のサービスをしっかりと実践することです。
2.現行の訪問介護サービスに相当するサービスの人件費
地域支援事業として、各市町村がサービス単価を設定いたします。当然ながら、
これまでのサービス単価から変更される可能性があり、その場合には、これまでの
人件費も再考する必要があると思われます。しかし、現状でも他の業界に比べて
低い賃金の介護職員の給与を下げることになると、益々、介護業界から離れる
職員が増え、更に人材確保が難しくなってくるのではないでしょうか?
人件費だけでなく、職場環境など事業としての中身をしっかりとまとめることが大切です。
3.訪問型サービスBとの関わり
訪問介護事業者が運営することができない訪問型サービスBであり、明らかに、
これまでの生活援助とは違うサービスとなり、利用者によっては、訪問型サービスB
を選択される方も増えるのかと考えられます。しかし、専門的な知識と経験のある
援助者で実施する現行の訪問介護サービスだからこそ、訪問型サービスBとの違いが
鮮明となり、差別化を図る必要があります。
今回の改正で不安になられる事業者様は多いのかと思われますが、介護業界の改編
という視点から考えると、結論的には「地域包括ケアシステム」の構築に着手してきた。
という見方が考えられます。生活援助は、地域で支え合う体制が確立するためには、
最も有効的かと思われますし、生活支援サービスとして、地域の方々(高齢者も含む)
が参画し、支え合う体制づくりが、その第一歩となることでしょう。
では、介護事業所に課せられた役割は、その地域包括ケアシステムの構築の中で
その地域でなくてはならない訪問介護としての役割(身体介護・生活援助)を果たして
いくことなのです。すなわち、事業者間の競争が必要となってくることになります。
生き残りを掛けた事業運営が、この改正をもって仕組まれてくると言っても過言では
ありません。
実際に訪問介護事業所の閉鎖・廃業が身近でも起こっているのではないでしょうか?
そのためにも、地域に何が必要とされているのか?
他の事業所がどのように実践しようとしているのか?
地域の社会資源は、どのようなものがあるのか?
市町村が、どのように地域支援事業を行おうとしているのか?
たくさんの情報を収集して、事業の運営を図ることです。
これまでのようなお客様の獲得ができない時代となり、地域のお客様から選ばれる
時代となることは、間違いありません。そのための仕組み作りを実践して参りましょう。
地域との関わり、行政の動向、事業運営のアドバイスをしっかりと行います。
身近な安心できるパートナーとして、訪問介護事業者様のお役に立てることを
お約束いたします。
介護事業に携わる
皆様の「笑顔」を応援いたします。
介護事業コンサルタント オフィス松本