スウィングを直して飛距離アップ! 飛距離を伸ばしてスコアもアップ!
飛距離の欲しい、中・上級者が陥りやすいエラー
先日、初めてWさんのラウンドレッスンをさせて頂きました。
Wさんは50台に差し掛かろうという年齢で、ハンディは11とシングルが目の前です。
体格は比較的小柄と言っても良く、パワーもそれほどある方ではありません。
しかしハンディ11ともなると、どうしても飛距離が必要なティーからのプレーになります。
その結果、飛距離を求めるあまり勘違いしたスウィングをやってしまっていました。
では解説していきましょう。
1ではきれいに左肩が右股関節の上に載っています。
ところが白い枠で囲った部分のコックを見ると、もっと低い位置で90度になっていて欲しいのに、この位置でまだ120度くらいにしかなっていません。
そのせいで白い枠で囲った部分のヘッドが開いてしまっています。
2では捻転はこれ以上できない所まで廻っているのに、『もっと飛ばしたい』という気持ちが働いているのでしょう、手だけを上に押し上げてしまっています(黄色い矢印)
3では本来のWさんのベストアークなら、左手が頭に隠れているはずですが、頭上に上がっています。
これら一連の動きの根本的なエラーは、飛ばしたいという思いからくる『振りかぶり過ぎ』です。
クラブを上げるのに力を使ってしまい、捻じれが充分なのにもかかわらず更に手で押し上げる。
ここでいわゆる『クラッチが滑った状態』になり、捻じれを戻すのに不要なパワーを必要としてしまっているのです。
4では左肩の軸線が綺麗に右に動き、いい捻じれの戻り方です。
5でも下半身から動きが始まっているのが良く分かりますね?(緑の矢印方向)
ただ、6では1から2にかけて、手で押し上げてしまった分の遅れ(前述したクラッチの滑り)で、手を前(重力に対しては下)に振れず=振り遅れてしまい、フェースが開いて下りてきています。
そのため7では軸は完璧に左に乗っているにもかかわらず、コックがほどけ(白い枠で囲った部分)右ひざが送り込めていません(緑の矢印)
だから8ではインパクトで詰まってしまい、左のかかとを浮かせて合わせないといけなくなっています(黄色い矢印)
実にもったいないですね(笑)
9ではグリップエンドもヘッドもスウィングセンターの正面にあり、文句なしのスウィングなのですが、惜しいかな左のかかとが8よりも浮いて、前に行くべきパワーをロスしてしまっています(黄色い矢印)
10では腕の動きと捻転の速度は完璧なのに、両かかとが浮いて体が伸び上がっています。
そのため11では赤い線の所に立っているはずのシャフトが、寝たままです。
この時ようやく左かかとは接地しますが、微妙に左のつま先が開いているのが分かりますか?
これは体の開きが早く、こすり球を打っているのと同じことなのです。
12を見ると、フィニッシュの収まりが悪いことからも、振り遅れているのが良く分かりますね?
Wさんのエラーは、前述した通り『飛ばそうと思うあまり、アークを大きくしようとして振りかぶり過ぎていること』です。
昼食時に連続写真をお見せし、チェックし直したところ後半のラウンドでは、ミスショットだな?という球でさえ、前半のナイスショットくらいの飛距離が出るようになりました。
もちろんいい当たりの時は、15ヤード以上飛距離が伸びています。
いかがでしたか?
飛距離が欲しい中・上級者の方は、このWさんのように『手を高く上げれば、アークが大きくなり、飛距離が伸びる』と勘違いされていることが多いです。
Wさんも、私に指摘され、写真で確認するまではそう信じておられました。
シングル目前の方でさえ、自分のエラーの原因は分からないものなのです。
皆さんは自分が上手になれない原因がなんであるか、自分で分かっていますか?
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