上半身の動きも下半身の動きもいいのに、球が悪い。これって、動きのかみ合わせが悪いのかも？

上半身・下半身それぞれの動きが良くても、かみ合わないとミスになりやすいです

今回は左利きのNさんです。
もしかしたら文中で左右をとり間違えてしまうかもしれませんが、ご容赦ください。
Nさんのスウィングの分析をするにあたって、難しかったのは上半身の動きも下半身の動きも、それぞれだけを見れば悪くないのです。
しかしこの時のショットは、トップで飛距離も全然出ませんでした。
連続写真を精査していくにつれて見えてきたのは、『上下のちぐはぐさ』でした。
上も下もいいのに結果が悪い。そこには『上下のズレ』がありました。
では解説していきましょう。

1をご覧ください。
ウェイトも左に乗り、手も縦には上がらずきれいに捻転できています。
ところが黄色い矢印で示した左腰が逃げているのが分かりますか？
ここで左腰が逃げたせいで、2では左ひざが伸びてしまっています。
3では緑の矢印方向に捻転ができており、素晴らしい上半身の動きです。

3から4への捻転は素晴らしいですし、特に4のコック（白い枠で囲った部分）というかタメは抜群です。
しかし2と4の左ひざを比べて頂けば分かると思いますが、2で伸びたひざが4では沈み込んでいます。
こうなると右に体重が移せなくなり、クラブの軌道自体はスウィングセンターの正面（黄色い線）にあり、文句なしなのですが、体重軸は青い線の所に残ってしまいます。
だから6では左ひざが突っ張ってしまうのです。
6は2のミラー（鏡＝反転状態）ですね。

7でも左ひざが突っ張ったままなのがはっきり分かります。
8や9だけを見ると、あんなおかしなトップ球が出た理由が分からないくらいきれいに右に乗れたフィニッシュになっています。
私も2の左ひざに気づくまでは、『どこがおかしいのだろう？』と、かなり分析に苦しみました。
このNさんのように、上半身の動きよし。下半身の動き良し。であっても、かみ合わないとエラーが起きます。
Nさんの動きがかみ合わなかった原因は、セットアップで後ろ体重になってしまっていたことでした。
ここを修正した後のNさんは、ショットの調子も戻り、ダボを2回も叩きましたが、89でのラウンドでした。

いかがでしたか？
皆さんも『スウィングの調子は悪いと思えないのに、球は悪い。なんでだろう？』と感じられたことはありませんか？
もしかしたらNさんのように、上も下もいいけど『かみ合わせが悪い』のかもしれませんよ？
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