我流について:3
スウィングは脳で覚えるのか?筋肉が覚えるのか?
今回は、あくまでも私の意見であるということを最初に明記しておきます。
私が書籍や様々な媒体から得た知識を私なりに解釈し、『おそらくこうであろう』ということを書いています。
ですから、引用した出典を明記することはできませんし、科学的な証明がなされているわけでもありません。
ただ、私の長年にわたる経験と照らし合わせて『こうであろう』と思われることを記していますので、実践の上で合っていると思われることだけを記しました。
もし『そんな科学的な証明のない話など胡散臭い』と思われるのでしたら、読まずに飛ばしてください。
もし『科学的な証明はないかもしれないが、経験則から導き出されたものなら何か得るものがあるかもしれない』と思われる方は、是非読んでみてください。
少なくとも、何かのヒントくらいは得ていただけるものと思います。
反復練習は、スポーツに限らず何かを習得しようとするとき、必ず必要となるものです。
ゴルフしかり、ラグビーしかり、相撲しかり。大工さんしかり、左官さんしかり。
何度も何度も繰り返し練習することで、体はその動きを覚えます。
ではその覚えているのは、筋肉なのでしょうか?それとも脳なのでしょうか?
結論から先に言いますと、脳が覚えるのです。
皆さんはマッスルメモリーという言葉を聞いたことはありますか?
マッスル=筋肉。メモリー=記憶。読んで字のごとく、筋肉が覚えている記憶のことです。
これが有効なのは何とたったの48時間しか無いのだそうです。
つまり毎日練習をしていても、3日休むともう筋肉は反射で覚えた動きを記憶してはいないということです。
でも少し休んだからといって、スウィングを忘れてしまうということはないですよね?
これは筋肉の記憶ではなく、脳が記憶した動きを筋肉に命令して動かさせるからです。
皆さんも覚えがあるのではないでしょうか?
しばらくゴルフから離れていて、再開する時に『ちゃんと打てるかな?』と不安になる。
が、打ってみると『あれ?意外にいいぞ!』という経験が。
これは脳が整理して覚えているスウィングの記憶を筋肉に命令するからできるのです。
そして最初は良かったのに、だんだんおかしな球が出てくることも良くありますよね?
これは最初は脳が記憶した通りの命令で動いているだけなので素直に以前のスウィングができていましたが、打っているうちに様々な情報が入ってきて脳が混乱するから起こると言われています。
つまり筋肉が記憶するのではなく、脳の記憶が筋肉を動かすのです。
では、どうすればこの事実を自分の練習に活かせばよいのでしょうか?
それは、『正しい動きを反復練習する』ことです。
いくら反復練習に励んでも、間違った動きを繰り返しやっていては、脳もその『正しくない動き』でなんとか真っすぐ打てるようにしようと間違った指示を筋肉に出し続けます。
そうするとせっかくの『反復練習』が、却って間違えた動きを覚える練習になってしまいます。
では何が自分にとって正しい動きなのか?を知るにはどうしたらいいのでしょうか?
それは『客観的に自分のスウィングを診てくれるコーチ』につくことです。
世界のトッププロたちって、素晴らしい技術を持ち、誰かに何かを教わるなんて必要ないようにさえ思えますよね?
でもそんな彼らでさえティーチングプロと契約し、自分のスウィングを客観的に診てもらっているのです。
何故か・といえば、自分が見えている『主観的なスウィング』と、コーチから見た『客観的なスウィング』には違いがあるからです。
プレイヤーの目には動いている自分が見えており、目も動きの中です。
しかしコーチは動いておらず、彼(彼女)の目は、動いているプレイヤーを見ています。
この差が大きなものであることを彼らは知っているからこそ、超絶的な技量を持ったトッププロでさえコーチに教えを請うのです。
トッププロでさえこうなのです。アマチュアの皆さんが『自分でどうこうする』というのはとても難しいことだとは思われませんか?
脳に正しい動きを覚えさせるためには、正しい動きを反復練習しなければなりません。
何が正しいのか?を知るためには『客観的な目』で診てもらう必要があります。
体の具合が悪くなった時にお医者さんにかかりますよね?
その時には、病院に行かずにで自分で治せると思う人はほとんどいないはずです。
費用と時間はかかっても、専門のお医者さんに治してもらおうとするでしょう?
同じ事です。
脳に正しい動きを覚えさせるためには、正しい動きでの反復練習が必要です。
面倒くさがらずに、プロについてしっかり習ってくださいね。