広告における効果測定・評価の方法
広告宣伝には、自治体や団体が設けている補助金や助成金を利用することができます。「展示会助成金制度」や「IT導入補助金」についてご紹介します。
新・展示会等出展支援助成事業
展示会は販路開拓や見込み客の獲得など自社製品の販売促進に効果があります。この展示会への出展を支援するのが「展示会助成金制度」です。
自治体などが主体となっていますが、東京都中小企業振興公社が実施する「新・展示会出展等支援助成事業」は、製品・技術・商品・サービスの販路拡大を目的とした国内外の展示会などへの出展を対象に150万円まで助成金を出してくれます。
助成率は「小規模企業者=対象経費の3分の2以内、その他中小企業者=対象経費の2分の1以内」となっています。
ここで言われている「小規模企業者」は、常時使用する従業員数が5人以下(製造業・その他は20人以下)。「その他中小企業者」は「小規模企業者」以外の中小企業者となっています。
また、あくまでも「商談を目的とした展示会への出展」が助成対象となっており、特定の顧客を来場対象とする展示会などへの出展ではないこと、自社が主催、または運営に携わる展示会等ではないこと、投資関連商品、または投資家を対象とする出展や展示会等ではないこと、といった規定があります。
助成を受けるには申請書を提出します。主な申請資格は、
・直近決算期(12か月)の売上高が、前期(12か月)と比較して減少している
・直近決算期(12か月)で損失を計上している
などですが、詳しくは東京都中小企業振興公社のホームページをご覧下さい。
http://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/shintenjikai.html
東京都以外の自治体にも名称は「展示会出展事業費補助金」「販路開拓支援補助金制度」などさまざまですが、展示会への出展をサポートする制度があります。
ホームページ制作への支援
ホームページは自社の概要、製品、経営方針などを顧客、見込み客に確認してもらうために便利です。中小企業庁の調査ではインターネット利用企業でのホームページ開設率は2005年にすでに85.6%に達しています。これは大企業も含めた全体の数値であり、2012年の調査では「小規模事業者で5割弱、中規模企業で約8割が自社ホームページを開設している」となっています。
2017年度より中小企業向けに「IT導入補助金」制度がスタートしているのをご存知でしょうか。
この制度は業務の効率化、案件管理はもとより、新規顧客開拓、売上向上などにITを導入して生産性向上を図ろうとするもので、その導入費用の一部を国から補助してもらえます。
正式には「サービス等生産性向上IT導入支援事業」と言い、2018年度は500億円にまで引き上げられました。
補助の対象となるのは決済システムや経理・会計システム、顧客管理システムなどのITツール、そして、ホームページの制作費用も含まれています。
補助金の上限額は50万円、下限額は15万円。補助率は導入経費の1/2以下となっています。
ホームページは、ソフトを購入し自分で作成することもできますが、ビジネスユースに適うものを作成するには高いスキルが必要です。
これからホームページを開設したいという方は、IT導入補助金を活用したホームページ作成の経験があるホームページ作成会社に連絡されることをおすすめします。補助金申請のサポートを行ってくれる会社もあります。
もちろん、はじめにご紹介した「新・展示会等出展支援助成事業」と同じく、申請には「生産性の向上に資するITツールを導入する中小企業・小規模事業者等であること、原則として、労働生産性の向上を目標とした計画及び導入するITツールによる生産性向上指数に類する独自の数値目標を作成する」などの要件をクリアする必要があります。
詳細は「T導入補助金」のポータルサイトをご覧下さい。
小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金」は小規模事業者を対象にした販路開拓のための補助金です。
この制度は、販路開拓のためであれば、店舗改修やバリアフリー化、そして、チラシ作成やポスティング、ホームページ制作など幅広い用途に活用できます。補助上限額は50万円、補助率2/3の補助金です。
対象は「製造業その他の業種に属する事業を主たる事業として営む会社及び個人事業主であり、常時使用する従業員の数が20人以下(卸売業、小売業、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)に属する事業を主たる事業として営む者については5人以下)の事業者」となっています。
この制度の申請にあたっての要件は、商工会・商工会議所の助言等を受けて経営計画を作成し、提出すること。そしてその後、経営計画に沿って販路開拓に取り組むことです。ただ、経営計画と言っても膨大なページ数が必要なわけではなく、1ページ程度の簡易なものでよいとされています。
なお、助成金も補助金も会社や申請者が自己資金で先に支払った後に支給されます。簡単に言えば「いったん払ってから請求する」仕組みになっています。この点、ご注意下さい。