薬剤師国家試験について①
薬学部の受験校の選び方について、入学難易度の面から少し記載します。
私立薬学部は現在乱立状態が続いており、ついに姫路獨協大学では新規の募集を停止しています。今後、同じように募集を停止する大学が出てくる可能性が十分にあります。
新規の募集を停止したからと言って、在校生が卒業できなくなったり薬剤師国家試験を受けれなくなくことはないというのが一般的な見方だと思いますが、できれば卒業後も母校が残る大学に進学したいと考えるのが普通ではないでしょうか。
必ずしも今後存続しやすい大学=入試難易度の高い大学ではないですが、人気のない大学は受験生が少なく存続の危機に面しやすいし、入試の難易度も下がってきます。
私どもの理数塾は兵庫県にありますので、兵庫県にある薬学部を例に大学の選び方の一例を紹介したいと思います。
令和7年1月現在
河合塾の偏差値では、神戸薬科47.5 武庫川女子50.0(47.5) 兵庫医科40.0 神戸学院35.0
マナビジョンでは、神戸薬科55 武庫川女子53 兵庫医科47 神戸学院48
上記2社での偏差値が違うのは、受験者層が違う事が大きい原因です。
偏差値は平均点を50としますので、神戸薬科、武庫川女子を検討されている受験生は、どちらの模試の結果を参考にしても実際の入試との大きな違いは出ないと予想されます。
ところが偏差値が50から大きくずれる場合、これは低くても高くてもそうなんですが、あまり参考にはしない方が良いです。極端な例を挙げると私立理系の最難関学部である慶応大学医学部はマナビジョンで偏差値78ですが、この模試結果だけで合格可能性を検討するのは検討違いです。
翻って偏差値が平均よりも低い場合を見ると、河合塾の場合、下は35までしかなく、それ以下はボーダーフリーとされていますので、上記の神戸学院大学を検討されている場合には、マナビジョンの方が参照するにはより適切だと思います。
「自身の河合塾の偏差値が35あれば、偏差値35の神戸学院に50%の確率で受かる」というのがそもそもの判定基準の建付けですが、物差しの長さに対して対象物が短いと測りにくくなります。1000mlのメスシリンダーで2mlや3mlを正確に量ることはできません。