【マーケティング小噺#31】 高いところから事業を俯瞰してみる
皆さんに質問です。
①あなたのお仕事の競合品・サービスは何ですか?
②あなたのお客様は、どんなものを思い浮かべるか、ご存知ですか?
3C分析から2軸4マスのポジショニング戦略と、販売するものを中心に考えていくと、
競合を同じ市場内の商品やサービスと考えがちです。
しかし、顧客視点からの競合は、必ずしもそうではありません。
湿布ブランドのマーケターとして考えてみましょう。
まず思い浮かぶのは他の湿布ブランドでしょう。
各商品のシェアやポジショニング、価格帯や製品性能などを分析して、
自社商品の差別化戦略を考えることがよく行われます。
しかし、そもそもお客様はなぜ湿布を買うのでしょうか?
それは身体の痛みを緩和するためです。
その目的を達成する手段は湿布以外にもたくさんあります。
顧客視点に立てば、これら全てが競合となります。
ここまでは最近よく聞く話です。
私どもは、「お客様は、痛みのせいでどのように困っているのか?
治して何をしたいのか?」を考えることまでをお勧めしています。
腰の痛みがなくなれば、ゴルフをできる、孫を抱っこできる、
家事を楽にできる、など。
ここまで含めたストーリーを開発して、それを実現するための製品開発と
それを理解してもらうためのコミュニケーション開発を行うことで、
お客様がその課題に関して最初に思い浮かべる選択肢になることができます。