【マーケティング小噺#6】 お客様が一緒に使うものと連携する
私は味の素で通販化粧品を担当していたことがあります。今でも通販の広告が気になります。
よく目にするのが「初回限定OO円!」。そして、「今、定期購入を申し込んだ方には・・」。
前者は理解できます。後者は「初めて買う人がいきなり、定期購入するのかな?」と思います。
お客様が商品を買う時のステップについては様々なモデルがあります。有名なのが
AIDMA(注意、関心、欲求、記憶、行動 ― サミュエル・ローランド・ホール)や
AISAS(注意、関心、検索、行動、共有 ― 電通)。
カスタマージャーニーもあり、音部さんのパーセプションフローなどさらに進化したモデルも登場しています。
これらに共通するのは、①お客様は1段階ずつ進む、②なので、各段階では、次の段階に進んでもらうことに
集中するプランを実行するのがよい、の2点だと私は考えます。
この視点を持つと、どの段階のお客様にどのような施策を行うと効果的かがすっきりと見えてきます。
未購入の人に初めての購入を促すのであれば、小型のお試し品が考えられます。
既に継続購入している人が他ブランドへスイッチすることを防ぐなら、
大型サイズや「2個買ったら1個おまけ」などが効果的でしょう。
未購入者に定期購入を促すのは、ジャンプしすぎだと私は考えます。
売り手としては、できるだけ早くお得意先になってもらいたいところですが、
焦って勧誘するとお客様は嫌がって去っていきます。
藤井八冠ではないですが、詰将棋のイメージで、こちらがこうすればお客様はこうする、
そこで自分はこうする・・と一歩一歩進むことをお勧めします。