既存外壁の種類と状態によって下地処理と下塗りが変わってきます
今回は木製玄関ドアとドア枠の塗り替えについて書いてみたいと思います。
最近はアルミ製の玄関ドアが主流で木製のドアの塗り替えの機会はかなり減ってしまっています。というのもニス仕上げの玄関ドアの塗り替えには手間と技術とそれなりの費用が必要になります。まともに塗り替えることができない塗装職人もいますし、そしてドアと枠のみの塗り替えになるとかなりの高額な費用になってしまうのでアルミ製に取り換えとほうがお得感があるなどが塗り替えの機会が減った理由と思われます。
また、実際に塗り替えることが出来る木製ドアには○○メーカー製のドアではない事や、木が傷みすぎていないなどのある条件がつきます。門下塗装ではそれらの条件をクリヤーし施主様から御依頼いただいた場合にのみ、玄関ドアの塗り替えを行います。
以下では簡単に施工工程を写真とともに見ていただこうと思います。
施行前の玄関ドアです。ニスの残っているところと剥げてしまっているところ、また色が剥げているところなどがあり着色することが出来ません。木目を残すクリヤー塗装の場合は着色材を木に吸い込ませて色を付けるため表面に塗膜が残っていると色むらになりきれいにならないので、表面の塗膜を全て薬剤を使用して剥がします。
剥がし終わった状態です。今度は木の中に入ったままの着色やヤニなどを落とし、全体に均一な色にするために木用の漂白剤を使用し漂白します。
色抜きの終わったドアを電動サンダーなどで研磨し、表面をきれいにしました。
充分に乾燥させ後日着色します。
外部用水性ウレタンクリヤーを塗り、乾燥させ、目の細かいサンドペーパーをあてるこの工程を複数回繰り返します。
ようやく仕上がりです。新築時の状態近い仕上がりになりました。
ちなみに以下の写真は施主様自身がニスでマメに塗られていたドアをクリヤーのみで仕上げたものです。
色落ちがあまりしてなかったのでそれなりの仕上がりにしかならないと納得していただき特別に施工しました。
しかし塗った後にクレームになりやすいので、通常はこの仕様では塗り替えません。
ちなみに剥離と漂白した前記のドアを同じ仕様で塗ると塗った意味がないとしか思えない仕上がりになります。