硬い無垢床材は、冷たいんですよ!

髙岡恭平

髙岡恭平

テーマ:マンション 床断熱 無垢


【桧の床、横尾・前モデルルーム】

いろんなところで「無垢の床材は暖かい」という表現を目にすることがあると思います。
でも、それは複合フローリングやカーペット床との比較で書かれているのです。
複合フローリングの本体は合板で、その上に薄い化粧材が貼りつけてあるだけです。
カーペットはその下にクッション材のフェルトを敷き込んでいるだけです。
ともに、素材自体に床からの冷えを遮断するようなものは使われていません。
それらに比べて無垢の床は木そのものが断熱性を持つので、温かいといわれるのです。
しかし、無垢材なら全て同じかというと、それは全く見当違いになります。


【杉の置き床生活と木製内窓】

当社では、今まで色んな無垢材を試してきています。桧、杉、ゴム、メルサワ、ウォールナット、松、栂などです。
全面的に床材として使った場合もあるし、玄関框等部分的に使った場合もあります。
そこで実感したのが「硬い無垢材は足ざわりが冷たい」ということです。
自宅兼アルテピアモデルルームでは、杉、ゴム、メルサワ、桧を使いました。
先日もお客様に体験していただきましたが、ゴム・メルサワ・桧に比べて杉が断然暖かいとう評価でした。
ゴム・メルサワと桧ではわずかに桧が暖かい。


【手前がウォールナット、先が杉の床材です】

オーク調の内装希望の方にはウォールナットが人気です。値段ははりますが、塗装ではない木そのものの色で、ある種の豪華さがあります。でも、硬いから冷たいのです。


【ウォールナット床板の断面】

正真正銘、中まで見事なオーク調です。
塗装で色をかえたのと違ってはげる心配もありませんね。

昔から、戸建では床は桧だと言われてきました。桧は硬くてキズがつきにくいからです。
もともと欧米と違って日本建築には断熱という概念がなかったのです。明確な断熱基準がないのは、日本だけです。
今でも断熱に関する意識は世界中で一番低い国民と言っても過言ではありません。
健康不安が増えるお年寄りになればなるほどその傾向は強くなります。床はキズがつきにくいのが一番だったのです。

杉が暖かいのは、その細胞がハニカム構造(蜂の巣)で熱伝導率の低い空気層が何層にもなっていることと、細胞自体も熱伝導率が低いからです。
杉の置き床生活は、その性質を利用したものですが、さらに最下層に遮熱シートを組み込むことで、床からの冷えを遮断し、室内の暖まった空気をキープしやすいようにしているのが、さらに暖かい所以です。


【杉の置き床生活は、今の床を剥がさず、且つ接着剤・ビス等を使いません】

中古マンションでは、後から床暖房を取り付けることができませんから、床からの冷えを遮断するのが一番合理的です。
電気カーペットは考えられますが、家全体に敷き込むことは、電圧や見栄えのことを考えても無理な話です。
マンションの断熱に皆さんも杉を使ってみませんか?

こんな杉や桧を使ったマンションの高断熱リフォームに興味のある方はこちら⇒http://forestreform.co.jp/

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髙岡恭平
専門家

髙岡恭平(福祉住環境コーディネーター)

森林浴生活株式会社

暑くない・寒くない・湿気ない...おまけに結露やカビもない。外気温に左右されない健康と家計に優しい断熱リフォームが得意。スギやヒノキ等の天然木は断熱・調湿効果に優れ、住まいの温湿度を快適に保ちます。

髙岡恭平プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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