ドラム式洗濯機の乾燥時間が長い原因と解決策:メンテナンス方法とプロの分解クリーニングがカギ
冬場は室内が暖房によって乾燥しやすいために、加湿器を使用するケースが少なくありません。でも日常のお手入れを怠ると加湿器によって重篤な肺疾患にかかる危険性があるのはご存知ですか?加湿器にお手入れが必須な理由と、お手入れ方法をご紹介します。
加湿器にお手入れが必要な理由
加湿器の水タンクの水は1日から3日で
真菌(カビ)や細菌が繁殖していきます。
そのスピードは20分間で倍々に増えていくと言われているからです。
水道水は塩素で殺菌されているものの
細菌の数は0ではありません。
水タンクの水替えたまにしか行わなかったり
継ぎ足しで使いまわしていると細菌の数は残ったままになります。
加湿器が原因で死亡事例も
2018年に大分県の高齢者施設で
3人の男性が亡くなる事故が発生しました。
大分県国東市の高齢者施設では加湿器が原因で昨年12月~今年1月に、80~90代の男性3人が感染、うち1人が死亡した。今冬、インフルエンザが猛威を振るい、加湿器の需要も伸びる中、厚生労働省などは「適切に手入れをしないと集団感染につながる」と注意を呼び掛けている。
「浴場は注意していた。1年前に買い替えた加湿器も、週に1回は水タンクをブラシで洗うなどちゃんと手入れしているつもりだった」。国東市の施設関係者は困惑する。
大分県によると、感染者の居室で使用されていた加湿器のタンクや吹き出し口から菌を検出。菌がタンク内で増殖し、空気中に広がったとみている。 2018/2/1 西日本新聞
加湿器の洗浄を
怠っていたためにレジオネラ菌が
繁殖したためと見られています。
水タンク内にぬめりが確認され
22万個/100mlのレジオネラ属菌が検出
されたとの報道もあります。
ウィルス対策と期待して
動かしていたのに、命の危険が及ぶのは
本末転倒です。
特に空気清浄機の加湿器は空気を
綺麗にしてくれるはず、プラズマ除菌処理
してくれているから大丈夫と思い込んでいる人は
少なくありません。
レジオネラ菌とはどんな菌なのか?
レジオネラという言葉は、軍隊(レギオン)
から来ています。米軍の在郷軍人会の
お風呂で集団発症したことからこの名前が
付いているようです。
この菌は自然界にごく当たり前に存在しています。
自然界で吸い込む分には問題ないほどの量です。
でも人工的に作られる水環境で爆発的に
増殖してしまうことがあるのです。
加湿器
プール
温浴施設(循環設備)
噴水
クーラーの冷却塔
など人工的な水環境で菌は繁殖するようです。
神戸市の病院では長期間使っていなかった
シャワーヘッドに残っていた水の菌が
増殖し、レジオネラ症肺炎を引き起こした
事例もあります。
2019年(平成31年)3月8日付け神戸新聞NEXTは、神戸市民病院機構は8日、「市立西神戸医療センター」(同市西区)に脳梗塞で入院中の70代女性が院内でレジオネラ菌に感染し、肺炎を併発して死亡したと発表した、と伝えた。
同病院によると、女性は昨年12月に入院。免疫療法を受け、感染症のリスクが高い状態だった。
1月30日に発熱、2月1日にレジオネラ菌の感染が判明し、同月5日に死亡した。
検査の結果、女性が洗髪などで利用した個室の蛇口の湯と、女性から検出された菌が同種と分かり、院内感染と判断した。
同病院は同月19~21日、全ての患者の入浴とシャワーを中止し、給湯系統を殺菌・消毒。シャワーヘッドなども交換した。
ほんの少量の水でさえ菌は繁殖するのです。
ちなみにレジオネラ症は人から人に
感染することはありません。
加湿器のお手入れ方法は?
- 水タンクの水は毎日交換する
- タンクやトレイの中はミルトンなどの塩素系漂白剤で漂白除菌する。
- トレイはブラシでは洗わない(傷が付き菌が繁殖する元となる)
- 刷毛などの柔らかいもので角の汚れを落とす
- 加湿フィルターは取説通りに洗うか交換する
- 吹き出し口も拭き取る
トレイの水を交換しなければこのような水アカが溜まり
菌の温床になります。
加湿フィルターも手入れしなければカビだらけになります。
空気清浄機の加湿機能はお手入れが必須
レジオネラ菌は60℃の環境なら5分で死滅します。
そのために加熱するスチーム式の加湿器は、
レジオネラ菌が繁殖しにくいと言われています。
しかし空気清浄機の加湿器は気化式が多く使われているため
加熱されず菌が繁殖しやすくなっています。
空気清浄機は、空気を綺麗にしてくれると過信し
お手入れを怠ると汚染源になりかねませんから
注意しましょう。
要注意な加湿器は超音波式
超音波でミスト(霧)を発生させる技術を使った方式です。超音波の振動が水面に伝わると水面の一部分が隆起し、微細なミストが発生。このミストにファンで風を当て、空気中に拡散することで部屋の加湿を行います。ヒーターを搭載しないシンプルな構造で、さまざまなメーカーが参入しているのも特徴です。 Panasonic ホームページより
この加湿器は、水の粒子ミストとして空気中に放出させるために
菌が乗りやすい構造になっています。
アロマを入れたりオシャレに室内に置けますが
お手入れを怠ると菌を一番拡散させやすいので
要注意な加湿器です。
また過加湿にもなりやすいので室内に結露が生じやすく
カビが壁や窓枠パッキンに繁殖しやすくなるのも
要注意です。
常に湿度が高い状態にあるとカビや細菌が
繁殖しやすくなり、その空気を取り込むことで
加湿器肺炎になることが少なくありません。
こまめに換水しフィルターもトレイも洗える
自信のある方にお勧めします。
レジオネラ属菌はあらゆる水回りに繁殖します。
レジオネラ菌は自然界にごく当たり前に存在します。
しかし人工的な環境では菌は増殖していきます。
家の中には水が溜まりやすい家電製品や環境がたくさんあります。
お風呂場
水アカ、石鹸カス、皮脂汚れ、湿気、温度など雑菌が
溜まりやすい環境がすべてそろっています。
お風呂の追い焚き循環配管
湯アカ、水、温度、皮脂汚れ、石鹸カスなど条件がそろっています。
閉鎖回路ゆえに中を覗くこともできません。
かけ流しではない循環式の温泉では毎日のように
水質検査を行い、レジオネラ菌の集団感染が生じないように目を光らせています。
でも家庭のお風呂はほったらかしです。
臭いと感じたらかなり汚れているとお考え下さい。
エアコン
水、ホコリ、温度、揮発した皮脂汚れ、キッチンからの油などが
カビの繁殖しやすい条件にぴったりです。
冷房使用時にトレイ(ドレンパン)に溜まった水が
腐りカビが繁殖しやすくなります。
特にファンについたホコリにカビは付着し
室内にカビをまき散らします。
最近では夏型過敏性肺炎という病名が名付けられたのも
エアコンの普及によるものです。
洗濯機
洗濯機も水、石鹸カス、皮脂汚れ、土砂、などが蓄積され
さまざまな菌が繁殖します。
特に縦型洗濯機は雑菌が繁殖しやすくなっています。
ドラム式洗濯機も乾燥機能を使わなければカビだらけに
なっています。
まとめ
レジオネラ属菌をはじめ様々な雑菌や真菌(カビ)
は自然界にごく普通に存在していますが人工的な環境で
異常に繁殖し、人体に害を及ぼします。
こまめに管理すれば、人体への影響は少ないですが
注意を怠ると命にかかわることも少なくありません。
体に良いと思って取り入れた道具が、命を縮めかねません。
正しい知識と手順に沿って快適な環境を作り出せますように