せっかくのドラム式洗濯機でふわっふわっに乾かない原因は?
パナソニック ホームページより
ドラム式洗濯機が乾かないという悩みが多数寄せられます。ヒートポンプ方式でもヒーター式でも乾かなくなるのはなぜなのか?お客様にできるメンテナンス方法はあるのか?さらにメーカーを問わずリコール級の不具合が続出しているのはどんな部分なのか?お伝えいたします。
目次
ドラム式洗濯機が乾かなくなる理由
リコール級の不具合について
ヒートポンプ式の長所が短所になる理由
自動槽洗浄はどこまで洗浄してくれるのか?
自分にできるメンテナンス方法はあるのか?
花粉の時期などベランダに干せない場合はどこに干せば良いのか?
まとめ
ドラム式洗濯機が乾かなくなる理由
ドラム式洗濯機が乾かない理由は、
この写真で分かるように、洗濯物の繊維クズです。
洗濯機内部から出てきた繊維クズ
洗濯物を濡らしては、乾燥を繰り返す
ドラム式洗濯機は、乾燥の過程で繊維クズが
宙を舞い送風通路にへばりつきます。
へばりつき、濡らされ、へばりついて
の繰り返しでガチガチに固まっていきます。
ユーザーが掃除するフィルターは
一番出口に過ぎず、途中のダクトに溜まった
ホコリはこのように分解清掃するしか
除去する方法がないのです。
掃除機にゴミがたまると吸引力が落ちるように
送風経路にホコリが詰まると乾燥能力が落ちる
のは誰の目にも明白です。
今回のドラム式洗濯機も5年以内でこの汚れ
です。これでは電気代がいくらかかるか
わからない状態とも言えます。
リコール級の不具合について
(パナソニック ホームページより)
さらに今回、大問題だったのは
この溜まったホコリで風が抜けないために
回転するドラムと蓋に摩擦熱が生じるようになり
穴が開いてしまっていたことです。
上の写真では外装前カバー内側も
洗濯槽自動洗浄で洗えると表現されていますが
ホコリが溜まり回転が悪くなって擦れて
下の写真のように穴が開いてしまっていたのです。
そして内部パーツも外れ
内部で水漏れも起こしていました。
白く外れた防水パッキンが外れてしまっているのが
見えると思います。
ユーザーは、5年保証でメーカーを呼び
交換できるか問いただすと言われていました。
ただ分解クリーニングさせていただいている
側からするとこの不具合は日立の製品でも
生じており、ドラム式洗濯機全体の致命的な
欠陥ではないかと感じています。
メーカー側は抜本的な対策が必要かと思います。
ヒートポンプ式の長所が短所になる理由
(出典パナソニックホームページより)
ヒートポンプの仕組みはこの写真で
冷却器、加熱器と書かれたエバポレーター
という熱交換器で温められた空気を循環させます。
動画を見ると、とても省エネで素晴らしい
乾燥の仕組みだと思います。
この絵で表されているように
”熱交換器についた微細な糸くずを洗い流し、
乾燥効率の低下を防ぎます。”
と説明がなされています。
でも現実はこんな感じでホコリが
びっしりこびりついてドロドロの状態です。
なぜこんなことになるのでしょうか?
水分をいっぱい含んだ風を冷却器に当てるため
この表面は結露した水で水浸しになります。
この風は、洗濯物のホコリもくっついています。
フィルターでブロックすることになっているのですが
通り抜けるホコリがいます。
イメージでは糸くずを洗い流すためにシャワーを
かけるのですが、湿ったホコリにシャワーをかけると
ある程度は取れるのですが、全て取りきれません。
結局ホコリの壁が出来上がり風が
イメージのように、通り抜けられなくなるのです。
自分でフィルターを外してエバポレーターの
フィンに付いた埃を歯ブラシで取ろうものなら
あっという間に曲がってしまい本当に風が通らなくなります。
分解をご依頼の上、清掃をおすすめします。
自動槽洗浄の効果?
パナソニックの洗濯機の自動洗浄は動画のように
さまざまなコースがあります。
黒カビを予防するこちらのコースは
60度の熱湯で洗浄するというもので
なかなかの効果が期待できます。
ただ定期的にこれらを行わないと
水アカがこびりつきます。
特に乾燥機能は使わない方ほど
水アカがこびりついていることが
少なくありません。
ドラム式洗濯機は、乾燥機のホコリ詰まりが
故障の一番の原因ですが、使わないとカビが
繁殖しやすくなると覚えていただければと思います。
自分にできるメンテナンス方法はあるのか?
先程の動画にあったように
乾燥フィルターの掃除は週1回は必要です。
排水フィルターの掃除も週1回は必要です。
ドラムの防かびコース2時間も月1回は必要です。
ドラム式洗濯機に限らず
縦型洗濯機もエアコンも水回り電化製品と
考えていただき、カビが必ず発生すると
お考えの上メンテナンスしていただければと思います。
花粉の時期などベランダに干せない場合はどこに干せば良いか
花粉の時期は、外に洗濯物が干せないと感じる方は
多いです。
花粉のためにドラム式洗濯機の購入を決めた方は
多いと思います。
でもドラム式洗濯機の乾燥機能で
生乾きや半乾きしの症状が現れると
部屋干しするしかありません。
最も効果があるのは
浴室の乾燥機能が付いた換気扇です。
浴室のドアを閉めて乾燥機能を回すと
エアコンの除湿機能と同じ働きをします。
これが最も乾きます。
(もちろん湯船のお湯は排水してください)
浴室乾燥機がない場合は
狭めの部屋に洗濯物を干します。
できれば高い位置に干します。
そして部屋を閉めて除湿機をかけます。
さらに扇風機を当てると早く乾きます。
低い位置に干すと、水分を含んだ空気は
下に溜まりやすいので洗濯物が乾きにくくなります。
この狭い部屋での部屋干しが洗濯物を、紫外線に当てず
花粉から守る一番良い干し方と思います。
まとめ
ドラム式洗濯機はホコリが詰まるエラーが起きやすい電化製品です。そのため定期的なメンテナンスがどうしても必要です。ヒートポンプのホコリ詰まりは分解できる清掃業者を呼ぶかメーカーにユニット交換を依頼することになるため、長期保証は必ずつけておいたほうが良いと思います。メンテナンスを定期的にしていても見えない部分にホコリが大量に溜まっていると認識していただきお使いいただければと思います。