心に響くスピーチの極意【野田首相と小泉元首相のスピーチ】
年明けの賀詞交歓会や新年会などでの挨拶(スピーチ)の準備はバッチリでしょうか?
年始の挨拶は、そこにいる皆様とともに新年を寿ぎ、新しい年に希望を託す内容であることが最も大切。
「新年だから感動させる話をしなければ・・・」などと気負い過ぎる必要はありません。
準備の際には、まず、スピーチ・プレゼンテーションの3Pを押さえましょう。
3Pは即ち、①PURPOSE(目的)、②PEOPLE(聴き手)、③PLACE(場所)です。
①PURPOSE(目的):新年会等での挨拶の目的は、新年をそこにいる皆様とともに祝うこと。
旧年中にお世話になった御礼や新年にあたっての明るい希望と決意などを述べて、皆にとって良い年となるように祈って締めくくるのが基本です。
②PEOPLE(聴き手):聴き手はそこに集まりの皆様です。
社内や近しい方たちとの新年会なのか、さまざまな立場の多くの方が集まる会に会社の代表として臨むのか、によって話題や言葉の選び方が変わってきます。
③PLACE(場所):どういった「場」なのか、空間としての場所だけでなく、TP0を考えましょう。
TIME(時間)、PLACE(場所)、OCCASION(場合)です。
昼の会合なのか、夜の会食なのか、会場の広さや雰囲気はどうか、フォーマルな場なのか、ビジネスシーンなのか、リラックスした会食の場なのか・・・。
ここを見誤ると、新年早々、恥をかくことにもなりかねませんので、要注意です。
この3Pをしっかりと押さえながら準備をすれば、おのずと話す内容も新年の集まりに
ふさわしいものになるはずです。
好感度を上げる話し方のポイントとしては、「第一声で場の空気を晴れやかにする」こと。
立つときは、背筋を伸ばし、重心を足の裏の母指球(親指の膨らみの付け根)から土踏まず辺りにおくと、身体が安定し、呼吸・発声にも良い姿勢になります。
こうしてさりげなく姿勢を整えたら、話し始める前に軽く口から息を吐き、鼻から軽く吸うと、腹式呼吸になり、声と気持ちが落ち着きます。
それから、ゆったりと笑顔で話し始めましょう。
冒頭は、「皆様、あけましておめでとうございます」「年頭あたり、皆様に謹んでご挨拶を申し上げます」「こうして年頭に皆様のお健やかなお顔を拝見できて嬉しく思っております」など、新年にふさわしい挨拶を明るくはっきりとした声で述べることを心掛けてください。
注意したいのは、「新年あけましておめでとうございます」です。
最近では許容範囲とされる傾向がありますが、「新年」と「あけまして」が重複しているのではないか、また「新年」があけるのではなく、「旧年」があけるのだから「新年あけまして」はおかしいという説もあります。
違和感を持つ方のいる言葉は避けて、「あけましておめでとうございます」「新年おめでとうございます」とする方が無難です。
また、1月も中旬(小正月15日)以降の会合の場合は、「あけまして」はもう使わないようにし、「今年はじめてご挨拶をさせていただきます」などの表現が良いでしょう。
新年スピーチの構成や文例は昨年までのコラムにありますので、ぜひ参考になさってください。
★2024年ビヨンドコロナの新年の挨拶(スピーチ)」はここを押さえる! 文例ヒント&心に響くポイントつき https://mbp-japan.com/hyogo/canon/column/5151831/
★「2023年ウィズコロナ時代の新年の挨拶(スピーチ)」はここを押さえる! 文例ヒント&心に響くポイントつき https://mbp-japan.com/hyogo/canon/column/5126025/
★「2022年新年の挨拶(スピーチ)」 これでバッチリ!文例&心に響くポイント解説つきhttps://mbp-japan.com/hyogo/canon/column/5101472/
2025年の干支は乙巳(きのとみ)。「乙(草木がしなやかに成長していく意味)」と「巳(脱皮を繰り返す不老不死の象徴)」から「再生や変化を繰り返しつつ、伸びやかに発展していく」年になるとも言われています。
新年のスピーチをどうぞ良い変化の第一歩にしてください。