心に響くスピーチの極意【あがらずに話すために】[1]

川邊暁美

川邊暁美

テーマ:心に響くスピーチの極意


「どうしたらあがらずに話せるようになりますか」という質問をよく受けます。
「あなたがあがるというのはどういう状態ですか」とお聞きすると、「声が上ずってしまう」「呼吸が苦しくなる」「頭が真っ白になって言葉が出てこなくなる」「言葉を噛んでしまう」・・・など様々な答えが返ってきます。
あがってしまう要因は大きく分けて3つあります。
①「声」に由来するもの②「心」に由来するもの(成功しなくてはいけない、よく思われなければいけないというプレッシャーなど)③準備の仕方や練習方法が不十分など「スキル」に由来するものーです。
このうち、一番簡単に克服しやすいのに意外と見過ごしがちなのが、①「声」の状態が整っていないために「あがった」状態を引き起こしてしまうことです。
話し始めた途端に声が上ずったり、裏返ったりすると、それだけでとても焦る。話の内容より声が気になり、咳払いをしたり、喉に力を入れたりして、余計に声が割れてしまい、ますます焦る・・・こんな経験はありませんか?
☆軽い体操で力を抜く、重心を後ろに☆
「声」はちょっとした心がけで、良い状態に整えておくことができます。
気持ちよく声を出して話すためには、「首、肩、背中などに余計な力が入っていないこと」、「呼吸が深く落ち着いていること」が大切です。
でも、人前で話すときには知らず知らずに身体に力が入ってしまうものですね。
「肩の上げおろし」「肩甲骨を回す」「首を左右に倒す」など軽い体操をして、余計な力を抜きましょう。
また、立ち姿勢が前のめりになると、喉が締まり、呼吸も浅くなりがちですので、立つときはやや後ろ寄りに重心を置くと背筋が伸び、自然に声が響きやすいばかりか、堂々として見えるのです。
無理な発声練習は喉を傷めるので禁物。代わりにお気に入りの1曲を軽くハミングすることで喉を温め、心もリラックスさせておくことをお勧めします。
 

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川邊暁美
専門家

川邊暁美(アナウンサー)

言の葉OFFICE かのん

NHKニュースキャスターのキャリアがあるから、明瞭で説得力のある声の使い方、話の構成、言葉の選び方など「伝わる声と話し方」をトータルで指導することができます。原稿のブラッシュアップもサポート致します。

川邊暁美プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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