騙されているかもしれないということ
前回書いた「情報は受け取った人次第」というコラムに関連して、悪徳商法などに騙されてしまう方の心理について触れてみたいと思います。
騙されやすい人の意識
おそらく、騙されやすい方というのは、「情報は受け取った人次第」だという意識がほとんどないか、またはそんな意識がかなり低いのではないかと思います。
物事には両面があるものなので、これが一概に悪いとはいえません。
よくいえば「人を信じることができる」ということにもなります。
ですが、悪くいえば「人を信じすぎる」となってしまうわけです。
当然のことですが、悪徳商法や振り込め詐欺などは、初めから人を騙そうとして近づいてきます。
こうした人たちからの情報は、初めから信じない方がよいわけです。
ですが、騙されてしまう方は、おそらく、信じてよい人なのかどうか、また、信じてよい内容の情報なのかどうかということについて、受け取った情報を受け取った側である自分が判断するべきなのだという意識があまりないのではないでしょうか。
そのため、騙そうとしている人のことも怪しいと思えなかったり、詐欺かもしれないような情報であっても疑問をあまり持たずに受け入れてしまったりしてしまうのではないでしょうか。
本来は騙すほうが悪いのですが
もちろん、騙すほうが悪いに決まっています。
「騙される方が悪い」という言葉は、私は嫌いです。
ですが、現に悪徳商法や振り込め詐欺などの犯罪行為が多発している現実を考えると、自己防衛という意味で、少しでも騙されないように備えておくことはとても大事なことだと思います。
騙されないためには
騙されないようにするポイントは、意識の持ち方一つです。
最初に述べたとおり、「情報は受け取った人次第」という意識を強く持つことで十分だと思います。
受け取った情報は、そのまま正しいのではありません。
あくまでも情報を受け取った自分が判断をして決めるのだということを、あらためて自覚していただきたいと思います。
また少し違った意識の持ち方としては、いつも「世の中のことはすべて8割信じて、2割疑う」ことにしておくくらいがよいのではないかと思います。
あまり疑い過ぎると人間不信になってしまいますが、逆に信じすぎても騙された時のショックが大きいと思います。
そう考えれば、「8割信じて、2割疑う」くらいの感覚でいることが、一番バランスがよいのではないかと思います。
本当は、お互いのことを100%信じ合える関係というのが一番理想だと思います。
ですが、現実にはなかなか難しいことです。
悪徳商法などに限らず、前回触れたネットやマスメディアも同じです。
100%信じて鵜呑みにするのではなく、とりあえず「8割信じて、2割疑う」くらいの気持ちで情報を受け取ることにして、ほんの少しは疑いの気持ちも持っておいていただきたいところです。
ネットやマスメディアも、100%信じてしまうと、後になって「こんなはずじゃなかった」と思うことになりかねませんよ。