キッチン吊戸棚の工夫 布巾掛けなど
私の設計した食器棚で、冷蔵庫の奥行に合わせて70cmの奥行にした食器棚があります。
奥様に使い勝手を聞いてみました。
食器棚は、写真のように下部がキャスター付収納ボックス3個(タッパ収納用、炊飯器等収納用、お米収納用)、キャスター付ゴミ入れ収納ボックス(既製品を3個並べている)、中間に引出、とスライド配膳テーブル、上部が可動食器棚という構成になっていて、扉の一枚の裏には鋼板を貼ってもらって、マグネットが使えるようにしています。開き扉は耐震ラッチ付です。製作費は約25万です。
Q 上部の棚の奥行を70㎝にしていますが、使い勝手はどうですか?
A たくさん食器があるので、収納量が多く助かっています。 食器の種類ごとに籠にいれて、出し入れしています。奥の方はあまり使わない大皿とかにしています。奥のもの出すときは前の籠を取り出してからでないと出し入れができないのですが、とても気に入っています。
Q これは良かったと思う点はどこかありますか?
A スライド配膳テーブルはとても重宝しています。食器の出し入れのときにそのテーブルに置いています。その下の引出には箸とかスプーンとかいろいろ入れています。
Q キャスター付ゴミ入れボックスに既製のゴミ入れを3個収納できるようにしましたが、分別を考えると、4つほしいというお客様が多いのですが、その点はどうですか?
A 収納する部分には、ペットボトル、トレー、燃えないゴミを分別して入れて、燃えるゴミはたくさん出るので、以前から持っていた少し見栄えの良いゴミ箱をキッチンの床に見えるところに置いています。その燃えるゴミ用のゴミ箱は収納してしまうより、臭いがこもらないので、この方が良いなと思っています。
Q扉の裏側に鋼板を貼って、マグネットが使えるようにしましたが、どのように使われていますか?
Aマグネットでゴミの出す表を貼ったり、集めたシールを貼ったり、小さな網籠をマグネットで付けたりしています。籠の部分は、棚がぶつからないように5㎝ぐらい棚を奥行を小さくしてもらっているので、ぶつかりません。
Q何か今後の設計で改善点があれば教えていただけますか?
食器の棚の奥行があるので、どの棚にもスライドレールをつけるともっと良いと思います。
ということで、今後の設計アドバイスもいただくことができました。
奥行70㎝の食器棚は概ね好評でした、今後はスライドレールをどの棚にもつけてみたいと思います。奥行が70㎝あるので、ゴミ箱ボックスも大きなものを入れることができ、私自身、既製品で多い下部45cm、上部40cmの食器棚よりもスペースが許せばよいのかなと思います。
このようにできたスペースですが、横幅の内法(うちのり)寸法が230cmで、システムキッチンの奥行が60cm、100cmの空間、70cmの収納ということになっています。
マンションや戸建ては、柱、壁の中心線で部屋の幅を2.4mとっているところは同じようにできると思います。
最後に食器の収納をするときには、食器を積んだときの高さや、前後に置いた場合の必要な奥行をしっておくと設計に便利です。今回、自分の設計のために、写真のように並べて測ってみました。みなさまのご参考にもなればと思います。
皿は5枚セットが多いので5枚重ね、お茶碗は、2段か3段に積むことを想定しています。
こんな感じの食器を種類ごとに背の低い籠とかトレーに入れておくと便利ということでしょうか。