「何回言わせれば気が済むの?」その前に!子どもの学力向上を支えるための3つの前提
こちらのコラムでは
大変ご無沙汰しております。
「自分で勉強する姿をまず見たことがない」
という保護者さんから、
「最近、黙々と勉強する姿も見られるようになった」
という、嬉しい報告をいただきました。
何が嬉しいのかというのは、
この教室で特別に宿題を出したり、
勉強しろ、とほぼ言わなかったのに、
自分から必要な分を必要な時に取り組めるように
なってきたことです。
では、どうしてあまりうるさく言わずに
その姿勢を作ることができるようになったのか?
今回は、自分から学ぶ姿勢をつくるため、
当教室が実践している3ステップについて
お話したいと思います。
【Step1】「勉強=苦痛」の刷り込みを外す
この教室では、基本的に、
学習について自分なりの方法を見つけ、
その実践を支援するというスタイルです。
それが見つからないうちは、
他の生徒さんの学ぶ様子を見ていただいたり、
こちらからいくつか提案をさせていただいたり、
ということもありますが、
最終的には、自分で決定し、選択してもらい、
その結果を一緒に見て、次にどうするかを考える
という方針にしております。
ただ「やれ」「覚えろ」とだけ言われるのではなく、
いくつもある方法の中から、自分で試行錯誤をしてもらう、
そういう意味でのゆとりは必要であると考えます。
正直、ここが一番時間がかかるところです。
目先の点数だけを追うのであれば、
試験範囲の部分の類題を数多くこなす、
という方法もあります。
しかし、特に大人になってから、
新しいことに挑まねばならないとき、
「難しそうだけど、やってみよう」という
気持ちになるのは、
「自分の選択で道を切り拓く」
「言われたからではなく、自分で必要と認めて選択した」
という経験の有無が大きいものです。
得点や、自宅での勉強の時間など、目に見える形で
すぐに現れないのが、この部分なので
すぐに何かが変わることを期待している場合は
もしかしたら「コスパの悪い塾」と
言われるかもしれませんよね。
でも、ここを乗り越えた生徒さんたちは、
必ず自分でどうにかする方法を考え、
行動していくようになっています。
なぜなら、やらされているからではなく、
自分の考えで、判断で、言い換えれば
自分の責任で、進められるようになるからです。
【Step2】「させてみる」経験
では、実際どのようにさせているかというお話です。
もちろん、質問にはきちんと答えますし、
手が止まっていたら、どう考えたらよいか、指導もします。
しかし、ある程度やり方がわかったときに、
間違えても自分の考えである程度進める経験もしてもらいます。
よほど、テスト本番が近くて、間違えて覚えているのを発見したなど、
修正に急を要する場合を除いては、間違える経験もしてもらいます。
そして、「間違えた」「わからない」ということにも
ちゃんと自分なりに向き合って、
次にまた自分で進められるか、
アドバイスが欲しいかをも
判断する経験もしてもらいます。
もちろん、その過程はすべてチェックしていますし、
その上での声がけもしています。
場面を切り取れば「放任」に見えるかもしれませんし、
「こうすれば楽なのに」と思うことも、ないわけではありませんが、
指導する側にとって「楽」「速い」という方法が、
指導される側にとってもその通りであるとは限りません。
いつでも、何度でも、質問できる環境。
何度間違えても、誰かと比べたりせず、
安心してじっくり考え、
そしてスピードを上げる。
そのトレーニングができることが重要なのです。
【Step3】試験結果の分析
点数が悪かった、よかった、では
決して終わらせないのが、この教室のポリシーです。
そして、さらに申し上げますと、
得点以上にこの教室が見るのは、
「解答にたどり着く過程」です。
最近では、「〜について書きなさい」という問題が
とても増えています。
記述問題に答えるには、
バラバラな知識を整理した上で、
それらの事象を、この科目の用語で何というのか、
というところまで、一通りのイメージが
できていることが必要です。
そして、この領域で、わからなくても少しでも、
解答しようとした「あと」がわかれば、
これはまさに、+10点への大きな足掛かりとなります。
これをもとに、次に同じようなことを問われたときに、
どうやって答えたらよいかを考えていきます。
大事なので繰り返します。
テストの点数がよかった、悪かった、以上に、
その内容、答え方、次にどう活かすかを一緒に考える。
それがこの教室の、
創業以来堅く守り続けている指導の流儀です。
まとめ(時間のない方へ)
①「勉強=苦痛」の刷り込みを外す
そのためには達成感が必要で、
それもなるべく自分の力で、
という実感を持ってもらう。
②「させてみる」経験
「勉強が足りない」のではなく
「落ち着いて理解できない」
「落ち着いて取り組めない」に目を向ける。
「失敗したらどうしよう」ではなく
「失敗してもまた次がんばろう」。
失敗してもそこに意味があれば、
意味を見つけることができれば。
ただの失敗で終わらせない。
③試験結果の分析
本当にただの勉強不足で片付けてよいのか?
本当はあんなことやこんなことを
答案に落とし込もうとしていたのではないか?
それに耳を傾け、気づくこと。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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