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コラム

原状回復義務

2022年11月1日

テーマ:恐ろしい退去費用・・・。成敗する。

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: 原状回復工事リノベーション費用

こんにちは。グッドコムの松井です。
さて、今日はタイトルの通り「原状回復義務」についてお話いたします。

「原状回復義務」と聞いて、ピンときた方は、今までに、良くても悪くても一度は聞いた事がある方だと思います。私的には、この言葉はあまり良いイメージを持っておりませんが・・・。
まずは【原状回復義務】とは。

簡単に説明を・・・賃貸借契約の終了時に、賃借物(賃貸住宅とか)を借りてから生じた損傷を回復する義務ですよ。そして原状回復義務は賃借人が負うものですよ。・・・と言うものです。

この「原状回復義務」は、今までも色々とトラブルの多いことで有名です。
でも最近は、国土交通省が通達を関係団体に提示したり、消費者窓口の充実で、結構まともになったと私は思います。私の感覚では借主が退去時に行わなければならない費用も仲介業者や大家さん(貸主)によっても違いますし、地域差もあります。
 では、いつもの様に、私が体験したお話を・・・。

ある日私の携帯に・・・。
【友人A】「まっちゃん、お願いがあるんだけどー」
・・・どうした?。
【友人A】今借りているアパート出るんだわー。仲介してもらった不動産屋(←知っている業者、市内では真ともな会社)に言ったら、退去時に立ち合います。って言われて。」
・・・それ、普通だよ。
【友人A】いやー分かるんだけど、ドアのガラス割れていて、クロスも汚れていて、、、云々。
・・・退去時に直さなきゃねー。
【友人A】まっちゃんの所で安く直せないかなー?
・・・なんとも言えないけど、仲介業者が良いと言えば大丈夫だけど。
【友人A】じゃー。退去日に来てもらえる?仲介業者来るから。
・・・了解。

ここまでは、何も問題のない流れで、私的には仲介業者にはそれぞれクロス業者や設備業者などがいるので、割って入るのは面倒だなと思っていましたが・・・。あんな事になろうとは、思いもしない事で・・。

<退去当日>
駐車場で待っていたら、仲介業者の社用車が登場。運転手は私は知らない20代と思われる営業マン。
私には気づかず、友人Aの部屋玄関へ。
私も少し遅れて、友人Aが借りている部屋へ。
入ったら既に揉めている????ドヨーンとした空気感

・・・内容は?と・・・。原状回復の範囲についてらしく。回復範囲が大きければ費用も多くなるのは当たり前。
知らないふりして聞いていたら、、、営業マンはカバンから、さっそうとファイルを取り出し?・・。
なんと、この部屋の壁の写真を見せて「初め貸す時はこんなに綺麗だっだのに・・今は・・・。」スゴイ!写真は間違いなくコノ部屋のコノ壁だ!はぁ~スゴイ!妙に感心した。他社はこうやるのか?と。
更に追い打ちをかけるように「このクロスが廃番←(商品が無いの意味)なので、この部屋の壁クロスは全交換になります。」言い放った!費用は約10万ちょい位です。オイオイ!ぼったくりじゃー!!どう?見積もってその値段になるんじゃ?高くても4万円程度じゃ!!
イヤイヤ、その前に全交換ではないだろう。その品番は現行品ではないか!!1面なら1.5万円位だぞっ。
ガラスの割れとかは、初めの段階でケリがついていた様で、クロスの範囲揉めがエンドレス・・・。

<そろそろ正義の味方が登場の場面か?>
友人Aもそこまでされると、少し納得?態度も意気消沈・・・。私に助けてオーラーを出してきたので・・・。

・・・・すみませ~ん。イイですかぁ~?←私はかなりの低姿勢。
・・・・私、今日引っ越し手伝いに来てたんですけど・・・。←もっともっと、低姿勢。
・・・・それって、おかしくない?ですか?←更に低姿勢で。

【営業マン】おかしくないですよ!法律で原状回復義務ってありまして、それに基づいて見積もっただけなので。写真みてもらえば解ると思うんですが・・。関係ない方は・・・。←引っ込めってか?

<きた~っ!出したな法律を。反撃開始だ!>

・・・・私:あっ!遅れまして、私こういうものです。と名刺を出す。相手も名刺を出し。
・・・・原状回復義務の範囲を説明してみて!出来れば経年劣化の年数及び貸主借主の負担割り合いも一緒に教えて欲しいなぁ・・。
・・・・それと、さっきのファイル写真だけど、あれフラッシュ点灯で写真撮ったら、黄ばみも白く映るから証拠写真にはならないよね~。
・・・・〇〇不動産さんって、こうやってお金稼ぐの?
・・・・とりあえず、会社の名刺きっているんだから、会社のやり方なんだよね~?
・・・・△△社長って、そんなことする人じゃないんだけどなぁ~?

・・・・とりあえず、社長の携帯にかけて聞いてみるわ。少し待ってね。

<ドンドン、青ざめる営業くん。>
・・・・あまりにも「可哀そう」なのと、同じ業種で働く営業くんに逃げ場を作ってやらないと・・・。と思い。2人で外に出て、話し合い。

<結果>
当たり前に、本来補修すべき箇所のみで退去終了。
でも、その営業くんには、足代として¥5000円を渡し。「もうやるなよっ!!」と諭して、終了。
よくよく聞いたら、前任者が教えたらしく・・・。←こんな無茶な事を!!
 
<後日談>
この営業くん 何故か?退去部屋でよく会う仲に。
前の件で、私の事を覚えているから、部屋に入ったとたん、「あぁ~松井さーんでしたか?・・入居者とお知り合い??」「じゃー、僕帰りまーす。カギは靴箱の上に置いて下さい・・・。」
・・と、数回。噂ではその後、営業くんは転職したそうです。

今日は、ほどんどの方が知らないと損しちゃう、原状回復義務についてでした。
今回の件はあまりにも無茶な回復義務だったからで、借主さんは借りたお部屋を綺麗に使うことはもちろん、貸主さんは毎月の家賃に費用の一部が含まれていることの認識を持つことが大切だと思います。
でも、破損したものは直すのは当たり前ですよ。

 「借主さん」と「貸主さん」は縁あってその物件で繋がったことを思えば、『お互い様の気持ち』を持って欲しいなぁ~と思う松井です。仲介業者はもちろんネ!!

この記事を書いたプロ

松井正利

土地探しとデザイン性に優れたローコスト注文住宅のプロ

松井正利(有限会社グッドコム)

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