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ホテルの朝食営業とレストラン運営のノウハウを生かし、札幌市内で飲食事業を展開

ホテルの朝食営業とレストラン経営を手掛ける飲食事業のプロ

藤原直樹

藤原直樹 ふじわらなおき
藤原直樹 ふじわらなおき

#chapter1

立地や客層を研究し、顧客に喜ばれるオリジナルメニューを開発

 北海道札幌市で飲食事業を営む「コネクト・北海道」代表の藤原直樹さん。集客が難しいと言われるビジネスホテルのレストラン経営など、複数の飲食事業を手掛けています。

 「朝食はホテルの宿泊客の方を対象に、ランチとディナーは一般のお客さまを対象にしています。朝は、道産の野菜、海鮮、肉などを使った食事が並ぶビュッフェスタイルです」

 昼と夜は各店舗の立地を踏まえ、それぞれの客層に喜ばれるメニューを総料理長と共に考案。多くの観光客でにぎわう札幌狸小路商店街にある「和 およばれ」では、鶏の唐揚げのザンギや、知床鶏のちゃんちゃん焼き、海鮮丼、豚丼といった北海道ならではの品を。札幌市の中心部の「OYOBA-RE」では、地元の人が気軽に立ち寄りやすいようアルコール類を低価格で提供し、各国のテイストを取り入れた創作料理を用意しています。

 「いずれも、素材本来の風味を引き出すことを意識しています。またホテルという特性上、洗練された内装や開放的な空間も強みで、歓送迎会や同窓会、結婚式の2次会など、貸し切りでご利用いただくこともあります」

 2022年10月には、ラーメン店「麺およばれ」もオープン。丸鶏と野菜を道産の昆布でじっくり煮込み、うまみを引き出した鶏白湯スープが特徴で、塩・しょうゆ・みそ・旨辛みそと複数の味を楽しめることもポイントです。

 「2023年は、市内の大通公園で行われる食の祭典『さっぽろオータムフェスト』に出店しました。おかげさまで1週間で約6000杯ものご注文をいただき、売り上げ杯数1位を獲得しました」

#chapter2

道内各地の市町村と築いたネットワークを生かし、北海道物産展を開催

 藤原さんが「コネクト・北海道」を設立したのは2013年。地域活性化を目指す自治体職員が集う会に参加したことがきっかけでした。
 「活動の一環で道内を回る中で築いた各市町村との関係性をもとに、何か事業を始めたいと考えました」

 起業後、「大阪で北海道物産展をやってみないか」と誘いがあり、ネットワークを生かせるならと請け負い、全道から約800アイテムを集めて客を呼び込み、盛況を収めました。
 「ありがたいことに1カ月で3000万円ほど収益を上げることができました。これをきっかけに他の企業さまからもお声掛けをいただき、関西を中心に何度か開催しました」

 2017年には「千歳アウトレットモール・レラ」の支配人と知り合い、フードコートの運営を任されることに。和・洋食、ラーメン、スイーツなど、北海道の食材を使ったさまざまなジャンルのブースを企画し、順調に売り上げを伸ばします。軌道に乗っていましたが、コロナ禍によって大打撃を受け、2023年春に事業を撤退。苦しい出来事でしたが、人気メニューをレストランやラーメン店で採用するなど、現在につながっていると言います。

 「フードコートの視察に訪れたホテルのオーナーから朝食営業のご相談をいただき、2018年から『和 およばれ』『OYOBA-RE』を始めましたし、しかるべきタイミングで重要な人と出会ってきたと感じます。経験のないことでも引き受け、実現するためにどうすべきかゴールから逆算して取り組み、成果を上げてきたことが糧となっています」

藤原直樹 ふじわらなおき

#chapter3

道産の食材を使ったメニューで、北海道の食の魅力を全国に届けたい

 コロナが収束に向かうに連れ、ホテル内の2店舗は客足が戻り、2022年から2023年にかけてはコロナ前の売り上げを上回ったそう。
 ホテル朝食とレストラン運営のノウハウを持つ企業として、「うちもお願いしたい」と営業依頼も舞い込みますが、経験知をもとに規模や立地条件から検討を重ね、慎重に決断する姿勢も大事にしています。

 「お客さまに満足いただくことが第一ですから、現場では作り手によって味がぶれないことを徹底しています。毎日のように店舗を回り、実際に食べて味を確認しています」

 山海の幸や旬の味覚で、来店者の心とおなかを満たすことがやりがいで、「今はもうこの仕事以外考えられない」と笑顔を見せる藤原さん。多くの人に喜んでもらうため、引き続き店舗を増やしていきたいと力を込めます。

 「今後は中華のお店にも挑戦したいですし、『麺およばれ』のフランチャイズ展開も視野に入れています。また道外の方にも北海道の食の魅力を届けるため、急速冷凍機を導入しました。ゆくゆくは、道産食材を使ったオリジナル商品を創作し、何かしらの方法で全国に向け製造・販売できたらと考えています」

 藤原さんは道外の繁盛店にも足を運び、市場を調査。人気料理をアレンジして定期的に新メニューを開発するなど、顧客の心をつかむべく地道な努力を続けています。
 「レストランもラーメン店も、ご提供しているのは味や素材にこだわったものばかりです。ぜひ一度ご賞味ください」と呼び掛けます。

(取材年月:2023年12月)

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藤原直樹

ホテルの朝食営業とレストラン経営を手掛ける飲食事業のプロ

藤原直樹プロ

飲食店プロデュース

株式会社コネクト・北海道

ビジネスホテルの朝食営業を担う傍ら、ランチタイムとディナータイムは独立したレストランとして運営するノウハウを確立。立地や客層を研究し、顧客に喜ばれるオリジナルメニューの開発に力を入れる。

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