【事業主・フリーランス向け】事業復活支援金はいつから申請できる?
「最近、人が採れない」「良い人材が定着しない」
そんな声を、広島の中小企業経営者の皆さまからよく聞きます。
実はそれ、単なる景気や求人票の書き方の問題ではなく、もっと根深い“構造的な問題”かもしれません。
今回は、広島県に迫る人材不足の実態と、今からできる対策についてお伝えします。
データで見る:広島県の生産年齢人口の減少
まず、広島県が公表している『第2期広島県地域福祉支援計画』の将来推計人口のデータをご覧ください。
出典:第2期広島県地域福祉支援計画より
広島県の生産年齢人口(=15〜64歳の働ける世代)は、
2020年:1,622,812人
2030年:1,532,933人(▲約9万人)
2040年:1,359,166人(▲約26万人)
たった20年で26万人もの働き手がいなくなる。
これは、決して遠い未来の話ではありません。
中小企業に直撃:6万人減=中小企業6000社が“自然消滅”?

特に注目したいのが、減少する労働力の多くが「中小企業で働く人たち」であるという点です。
広島県では、生産年齢人口(15〜64歳)が
2020年の約162万人から、2030年には約153万人へと約9万人減少すると推計されています。
広島県内で働く人のおよそ7割は中小企業で働いているという国のデータ(※中小企業庁)をもとにすると、
この減少のうち約6万人以上は中小企業の従業員と推定されます。
これは、従業員10人規模の中小企業が6,000社分”自然消滅する”インパクトです。
「うちは小規模だから関係ない」と思われるかもしれませんが、むしろ小規模企業こそ採用・定着の打撃を受けやすく、次の担い手がいないまま静かにフェードアウトするリスクが高いのです。
生き残るために:AIと企業年金という“攻めの守り”

このような時代の中で、中小企業が生き残るためには、待ちの姿勢ではなく「攻めの守り」が必要です。
具体的には、以下の2つをおすすめしています。
(1)AIによる業務効率化
単純作業の自動化、社内対応のチャットボット化などにより、少人数でも成果を出せる仕組みを整えます。
特に事務作業や情報整理、経理などの分野で導入が進んでいます。
(2)企業年金(DC)・退職金制度の導入
「この会社で長く働けば将来が安心」と感じてもらえる環境を整えることで、定着率が大きく向上します。中小企業でも導入しやすい制度設計が可能です。
たとえば──
会社が月2万円、社員が月3万円を拠出し、合計月5万円を40年間積み立てて、年利5%で運用したとすると、将来の退職金は約7,500万円にもなります。
しかも会社側の拠出分は全額損金計上が可能で、社会保険料・所得税・住民税の軽減効果まで得られます。
企業年金ってどんな制度?という方はこちらの動画を御覧ください。
まさに“社員の安心”と“会社の経費戦略”を両立できる制度。
もはややらない理由が見つからないくらいです。
AIによる業務効率化と企業年金・退職金制度の導入──
どちらも、「人が減るからこそ必要な投資」です。
助成金を活用しながら実現する方法

出典:厚生労働省ホームページ |人材開発支援助成金より
「でも、そんな仕組みを導入する余裕がない」という方には、助成金の活用を検討してみてください。
たとえば、「人材開発支援助成金(リスキリング支援コース)」は、社員教育やITスキル導入を行う際の研修費用を補助してくれる制度です。
実際に顧問先でもAI研修を導入して
「助成金が使えるならもっと早く始めるべきだった」
との声をいただいています。
また、企業年金(DC)の導入は私もサポートが可能です。DC推進協会に所属している認定アドバイザーです。ご相談いただければスムーズに申請が可能です。
コストを抑えつつ、未来に備える手段として、こうした制度は積極的に使うべきです。
まとめ:いまこそ“未来に備える一手”を
広島県では、あと5年で中小企業6000社分の働き手が失われる──
これは決して大げさな話ではなく、統計に基づくリアルな未来です。
でも、今から動けば「選ばれる会社」「人が辞めない会社」への道は確実に開けます。
採用できないなら、少人数で回せる仕組みを。定着しないなら、安心して働ける環境を。
攻めと守りを両立させた“お金の設計”で、あなたの会社の未来を支えるサポートをしています。
「うちの会社では、何から始めるべきか?」
気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。



