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子供にお金の勉強をさせるには?

2021年8月23日

テーマ:結婚・子育て

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: NISA投資信託

あなたは子供にお金の教育をしていますか?


勉強

あなたは子供にお金の教育をしていますか?
「んー特別これといってしてないけど、無駄遣いせずに貯金しなさいと言ってます」
そんな家庭が多いかもしれませんね。

他のコラムでも書いていますが
「無駄遣いせずに貯金しなさい」
が理論的に正しかったのは30年前までの話です。

今では信じられないかもしれませんが、10年定期の年利が8%程度という時代があったのです。
10年後には約216%増えて戻ってくる、しかも元本割れなしです。

100万円を銀行に預けると、10年後に216万円(税引前)になって返ってきていたんですよ?
たった10年で元本が2倍になる、信じられないような金利だったのです。

安全にお金を増やす方法として、その当時
「無駄遣いせずに貯金しなさい」
は正解でした。

ところが現在はどうでしょうか。
金利の高いネット銀行で年利0.1〜0.2%程度
メガバンクでは0.002%などです。

こんな超低金利では、お金を預けておいても生きている間に2倍になることはありません。

さて、子供にお金の話をすると言っても、親がこれまでお金の教育を受けていない人がほとんどです。
これまでの日本の義務教育ではお金に関する知識はほとんど得られなかったからです。

お金というのは便利な道具です。
持っているだけでは役にたたず、使ってこそ意味があります。
上手に使えば人を喜ばせたり、助けたりすることができます。
お金の知識がなければどんどん奪われていきます。

そんなわけでテーマは
「子供の頃からお金について学ばせる方法」
です。

このコラムを読めば、子供に未成年口座を作って積立投資してお金について関心を持ってもらう方法がわかります。

結論を一言でいうと
「お金と世界経済に興味を持たせるために子供に投資を経験させてみませんか」
ということです。

0歳でも証券口座を開設できる


積立投資

投資は大人がするものと考える人がほとんどでしょう。
しかし0歳の子供でも証券口座を開設することができます。
未成年口座を開設すれば株式や投資信託などの取引を行うことができます。

当然、子供にはどの銘柄をどのくらい買おう、という判断はできません。
ですから原則として取引は親権者又は未成年後見人が取引主体者として、未成年本人に代わり、未成年者の財産を管理することになります。

実際に我が家の2021年6月に生まれた娘は楽天証券で未成年口座を開設しています。

ネット証券口座開設の申込みは簡単です。
楽天証券の未成年口座開設の場合

  • 名前
  • 性別
  • 生年月日
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス

これだけで申し込みができます。
※登録親権者は、楽天証券の総合取引口座の開設が必要となっています

申込後、口座開設書類が2、3日後に郵送されるので必要書類を揃えて返送します。

① 未成年口座申込書
② 親権者を取引主体とする同意書兼未成年者を取引主体とする同意書
③ 未成年者と登録親権者それぞれの本人確認書類
④ 続柄確認書類:戸籍謄本(全部事項証明) ※
⑤未成年者のマイナンバー通知届出書

ちなみにジュニアNISAを始めるには、まずこの未成年口座を開設しなければなりません。

ジュニアNISAの概要はこちらです。
ジュニアNISA概要
出典:一般社団法人 投資信託協会 https://www.toushin.or.jp/nisa_contents/juniornisa/

ご存知NISAの子供向け制度になります。
2016年にスタートした制度ですが、2023年に終了することが決まっています。

未成年口座・ジュニアNISAで重要なこと


「うちの子供も証券口座を開設して投資してみようかな」
というときに、重要なことは3つです。

①ジュニアNISAは2023年で終了するが使いやすくなった

以前までジュニアNISAは原則として18歳になるまで引き出しができず、使いにくいという声がありました。

2023年末で廃止が決まったため、2024年以降からは自由に引き出せるようになりました。
2024年以降は非課税の積立ができなくなりますが、廃止後に必ず払い出す必要はありません。
継続管理勘定といわれる場所に移管できて20歳になるまでは非課税で保有可能です。

通常であれば利益に対して20.315%課税されるものが、非課税になるのですから、利用する価値はあります。

②教育資金を投資で増やそうと考えるのは注意

投資は貯蓄と違い、元本保証されません。
子供の教育資金と思って積立投資してきたのに、いざ必要なときに○○ショックのようなことが起こらないとは言い切れません。

株価を見ていればわかりますが、良い時もあれば悪い時もあります。
長期で積立をするほど、元本割れする確率は減りますが絶対に大丈夫という保証はありません。

特にコロナショック後は株価が好調なのもあって、つい期待してしまうところです。
全額投資で教育資金を準備するのは注意が必要です。

③親子でお金の話をしよう

子供がもらうお祝いやお小遣い、お年玉、さらには児童手当などを銀行口座に貯めているかもしれません。

このうちの一部を未成年口座で世界経済に投資する投資信託で積み立ててみてはいかがでしょうか。

増えた、減ったを目で見て喜んだり、悲しんだりもいいですけど
「○○ちゃんのお金は世界中の頑張る会社を応援しているんだよ」
など、自分のお金が世の中の役に立ってるんだという話をしたいですね。

中学生ぐらいになれば為替のことも話せるかもしれません。
とあるFPさんは子供にお小遣いの一部を外貨で渡しているそうです。

そうすれば
「いま僕・私が持っているこの紙幣は何円なんだろう」
と気にするようになるでしょう。
「なんで為替は変動するの?」
と聞かれてうまく答えられなくてあせるかもしれませんね(笑)

他にも税金、年金、金利、ローン、クレジットカードなど、大人になって学ぶようなことも、少しずつ知識をつけさせることができるといいですね。

まとめ


投資でお金儲けすることを子供に教えるなんて、と思うかもしれません。
しかし資本主義社会で生活していくためにはお金を稼がなければいけません。

お金はないよりもあったほうがいいはずです。
稼ぎ方を学んで、使い方を学んで、増やし方も守り方も学ぶべきではないでしょうか。

社会人になって痛い目にあってから学ぶか、親から知識を与えるか。
私は子供にお金と世界経済に興味を持ってもらいたいと思っています。
まだ0歳ですけど、これからどんな話ができるか楽しみです。

未成年口座を作って少額でも積立投資してみませんか。
お金は大事にしまっておくのではなく、使ってこそ意味がある。
そんな親子の会話になるといいですね。

簡単にできるのは、やはりネット証券で未成年口座を開設することです。
未成年口座を開設してジュニアNISAを利用するのも検討してみてはいかがでしょうか。
小さな種を撒いて、ゆっくり育てて、成長の果実を収穫できるよう、今から始めてみませんか。

この記事を書いたプロ

吉井徹

投資歴10年以上、ファイナンシャル・プランニングのプロ

吉井徹(YOC)

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