『競合との差別化戦略!』 1.ファイブ・ウェイ・ポジショニング (フレッド・クロフォード先生他) 2.トレードオフの要素で差別化しないと意味が無い (マイケル・ポーター先生)
前回号のつづきです。
人が辞める、人が採れない、思うように人が動いてくれない…
経営者の人に対する悩みは尽きないはずです。ただ、自分自身
すら完全にコントロールできない人間が、他人を自分(自社)
の思い通りにすることなどそもそも不可能であることを認識し
なければなりません。
もっと優秀な人が欲しい、もっと頑張って欲しい、無いもの・
できないことを求めるのを止めることで、人に対する悩みは激
減するはずです。悲観論ではなく、現実論として受け入れるこ
とから始めてください。
この前提で、考え方を整理しながら、できることを順番に実施
する事しか他に方法はありません。
以下、人事の指針について24項目を掲げました。
すべてに○が付くように心がけてください。
■第1章:人事の基本!
□すべての従業員に対して公正であるよう努めている。
□従業員に対して愛と鞭を兼ね備えている。
□従業員に対して威張っていない。
□従業員に対して媚びていない。
■第2章:最適化(バランス)の検証!
□【従業員の市場価値】と【会社が支払う給与】はバランスし
ている。
□【会社が従業員に求める業務】と【会社が支払う給与】はバ
ランスしている。
□【従業員の能力】と【その従業員に求める業務】はバランス
している。
□よくできる人材を、薄給を承知で便利に使い続けていない。
□道理を越えた高給を支払って雇用したり、慰留したりしてい
ない。
□薄給で採用して高度な仕事を求めていない。
□ただただ高給を訴求して人を採用しようとしていない。
■第3章:無いもの・できないことを求めない!
□能力の低い人に、(精神論として)高度な仕事を任せようと
していない。
□薄給で優秀な人材を雇用しようとしていない。
□分不相応な従業員を採用しようとしていない。
□グレートカンパニーと普通の会社の違いを認識している。
■第4章:人事制度・業務分掌の整備!
□会社の業務を整理・整頓している。
□その業務に必要なスキルを有する従業員を求めている。
□その業務の市場価値を計り、適正な給与を支払っている。
□業務上必要なルールを整備することに努めている。
□整備したルールは厳守してもらうよう徹底している。
□ルールが守られない時は、注意喚起を徹底し、時に罰を科し
ている。放置していない。
■第5章:教育・訓練の実施!
□新たな地位に対して、十分な訓練を受けさせずに、その者を
昇進させたりしていない。
□現在の仕事に専念している者は昇進させず、代わりに昇給さ
せる、この選択肢を用意している。
□昇進後であっても、不適格と判断すれば戻す措置(再教育を
含む)を講じている。
●最後に…
「人事は公正に」、容易ではありませんが経営者の努力目標で
す。良い会社になった時に、優秀な従業員が入社します。良い
従業員が集まるから良い会社になるのではありません。
「ルールを決めて厳守してもらう」、マネージメントの一丁目
一番地です。
「従業員に好かれようとしない。」(「心に一匹の鬼を忍ばせ
る。〔稲盛和夫氏〕」)
人に対して無いものネダリをしない。
人事制度を整備する時には、人事に対する指針が必要です。指
針無き人事制度は機能しません。自社としてどうしたいのか?
百社百様のオリジナリティーも必要ですが、共通のセオリーも
存在します。
上記のチェック項目も参考にしていただいて、貴社オリジナル
な人事制度を構築してください。貴社の人事制度構築の一助と
なれば幸いです。
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アントに『お金の心配をできるだけしない経営を行ってもらう』
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