ことばにできない
人の思いは声にのって、何かしらの温度や感触になって伝わる。
信友直子さんの講演会を企画するにあたって、いろんな団体の方と接する機会がある。電話でのやりとりで、その方のその団体の活動に対する思いが直に伝わってきた。長年コツコツと続けて来られた姿勢に頭が下がる思いであった。それとは対照的な経験もあった。メールでのやりとりでの行き違いが重なって、どこで食い違っているのか、何が伝わっていて、何が伝わっていないのか、確認することも難しい。メールでのやりとりでは、相手の顔も状況も見えない。ことばは何かを伝えるためにあるものだけれど、ことばで何かを隠したり、自分の立場を守ったり、別の意図にも使われることがあるので、気をつけないといけない。
短い時間でも、会って顔を見て話すことで、その人の暖かさや大切にされていることが伝わってくる出会いもある。FMちゅーピーの番組でお話をさせていただ経験は、短いけれど刺激に満ちた楽しい時間だった。パーソナリティやスタッフの方それぞれの思いによって創られた場であった。帰ってからも、その余韻が残り、共有したこと、もっと伝えたいことが、自分の中でしばらく渦巻いていた。
直に会うこと、その場を共有することで、生まれてくるものがあると思う。
講演会では、信友さんの今の思いをみなさんにお伝えして共有したい。そこには、上下の関係はなく、人と人としての対等な関係がある。ひとりひとりの培ってきた経験、良いこともそうでないことも含めて、全部をまるごと尊重する、そういう出会いの場を創っていきたい。