AI時代の今だからこそ、生の音と調律が必要な理由

清水照美

清水照美

テーマ:Mission in life

AI技術で気軽に楽しむピアノ

皆様は、AIを活用されていますか?
文章作成や画像生成など、今ではAI技術がすっかり身近な存在になりました。
AIを上手に取り入れることで、新しいアイデアが次々と生まれてきます。

ところで最近、ピアノの世界でもAI技術がぐっと身近になってきました。
インターネット上の演奏を録音すると自動で楽譜のような画面を作ってくれるサービスや弾いた
メロディーに合わせて自動伴奏をつけてくれる機能付きの電子ピアノも増えています。
こうした技術のおかげで「譜面が苦手でも楽しめる」「一人でも合奏気分を味わえる」といった
良さがあり、ピアノへの入口はこれまでよりずっと広がりました。

実際、ヤマハはメロディーを弾くと自動で伴奏が付き、誰でも華やかな演奏を楽しめる
「だれでもピアノ」やAI合奏技術をここ数年積極的に展開しています。指一本で鍵盤を叩くだけ
で、そのテンポや強さに合わせて伴奏がつく体験型ピアノとして紹介されています。

[参考]
ヤマハ AI合奏技術

では、こんな時代に家にある「生のピアノ」や調律はどんな意味を持つのでしょうか?

AIには難しい「耳とピアノの関係づくり」

AIが得意なのは、数字やデータとして扱える部分です。
演奏の音を聞き取って音符にしたり、テンポを一定に整えたり、メロディーに美しい伴奏を付け
たりすることはとても得意です。
一方で、まだ難しいのが「身体で感じる心地よさ」や「部屋全体に広がる響き」のように、数字
にしにくい部分です。生のピアノの前に座ると、まず指先に鍵盤の重さや戻り方が伝わります。
ペダルを踏んだ時のわずかな振動、音が壁や床に反射して部屋に広がる感覚。
こうした身体で感じる情報は、スピーカーから一方向に出てくる音とは少し違います。

調律でお伺いしていると、何年か通ってくださっているお宅や教室では、お子さんの耳の変化を
感じることがあります。最初は音の違いがよく分からなかったお子さんが、定期的に調律で
整えたピアノで練習を続けるうちに、
「前より音がきれいになった」
「高いところがキラキラする」
と、自分から音の変化を言葉にしてくれるようになることがあります。
季節や湿度によって状態が変わる生のピアノだからこそ、耳を澄ませて違いに気づき、
「どうすればもっと響くか」を考えるきっかけになるのだと思います。

これからの時代、AIを使ったピアノ学習は、ますます身近になっていくはずです。
家で一人でも、オーケストラやバンドと合奏しているような気分を味わえるでしょう。
だからこそ、その土台になる「耳」と「感覚」を育てる場所として、生のピアノの役割はむしろ
大きくなっていくのではないでしょうか。

・AIや電子楽器で手軽に音楽を楽しむ時間
・生のピアノの前でゆっくり音を味わう時間

この両方があることで、音楽の楽しみ方が、今までよりぐっと広がっていきます。
しみずぴあの工房では、こうした「耳とピアノの関係づくり」を調律や調整を通して、
丁寧に育てていけたらと考えています。

未来は「ピアニストスーツ」着用で、プロ級の演奏が楽しめるかも!?(生成AI作成/イメージ画像)

Mission in life

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Mybestpro Members

清水照美
専門家

清水照美(ピアノ調律技能士)

しみずぴあの工房

16,000台以上の調律や修理に携わり、ピアノの気持ちが分かる調律師。コンサート調律経験も豊富。「ピアノで未来をつなごう」SDGs活動。ピアノの声とお客様のご要望をよく聞き対応させて頂きます。

清水照美プロは上毛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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