濡れ縁
平面の指示線から、立体的な木組みへ。手刻みの仕事。
墨付けで木材の表面に引いた、何本もの線。
次はいよいよ、その線に沿って鋸(のこ)を入れ、鑿(のみ)を振るう「刻み」の作業に入ります。
墨付けが「頭の中のイメージを平面の指示に落とし込む仕事」だとすれば、刻みは「その線を自分の手で立体の形に切り出していく仕事」です。
木材に刃物を入れ、余分な部分を削り落としていくと、さっきまでただの線だったものが、柱と梁をがっちりと繋ぐ凹凸(ホゾや継手)という立体になって現れます。
平面の指示線が、自分の手を経ることで、明確な意図を持った「形」に変わっていく。この瞬間は、何度経験してもやっていて素直におもしろいと感じます。
図面を描き、自分で墨をつけ、自分の手で刃物を入れて形づくる。
木の固さや木目を感じながらミリ単位で整えていく手仕事だからこそ、一つひとつの部材がどんな役割を持つのかが、手を通した実感として残ります。
こうして一つひとつ刻み終えた部材たちが、現場でカチッと組み合わさるまでもう少し。
次回は、建方の様子をお届けしたいと思います。
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