つながる
設計と墨付け。図面から木へと繋がる、ものづくりの芯。
「家族で造る家」の敷地に建てる木造物置の工事。
コラムを投稿しないまま作業に没頭しているうちに、現場はあっという間に完成まで来てしまいました……。
少し時間が空いてしまいましたが、改めてここからまた投稿を再開していきたいと思います。
今回は工事の始まりに巻き戻して、現場の裏側で行っていた「きざみ」のお話です。
きざみの作業において、一番最初に行う大切な仕事が「墨付け(すみつけ)」です。
墨付けとは、柱や梁(はり)となる木材に、どこをどうやって刻むのかの指示を直接書き込んでいく作業です。
木と木をがっちりと組み合わせるための「設計図」を、木材の表面に直接描いていくようなイメージです。ここで引く一本の線が建物の仕上がりを左右するため、とても緊張感のある作業になります。
この墨付けをしながら、ふと思ったことがあります。
「設計」という仕事と「墨付け」という作業は、驚くほどよく似ているな、ということです。
どちらも、頭の中にある完成形をイメージしながら、同じように「線を引く」仕事です。
図面に引いた線が、今度は木材の上の線になり、それが実際の形になっていく。どちらも、これから形を作るための「指示を出す」役割を持っています。
昔は、大工の親方が「板図(いたず)」と呼ばれる木の板に図面を書き、それがすべての設計図となっていました。
そして、その板図をもとに親方自身が木に墨をつけて、職人たちに指示を出していたのです。
今回、自分で設計した図面をもとに、自分で木に墨をつけていく。
かつての親方たちがやっていたように、設計と大工仕事がひとつの流れとして綺麗に繋がっていく感覚があって、これがやっていてものすごくおもしろいんです。
図面から木へ、線がどう形になっていくのか。
次回は、実際に鑿(のみ)や鋸(のこ)を入れて刻んでいった様子もお届けしたいと思います。
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