相続後の妻と子の決断(事例)
1000人以上の人の終末期患者を看取った緩和医療医・大津秀一氏は著書の中で
「大切な人たちに『ありがとう』を言えた人は後悔のない人生を送り、
言えなかった人は死ぬ直前に『もっとみんなにありがとうと言っておけばよかった』
と後悔の言葉を残している。」と述べています。
「ありがとう」には二つの意味があります。
まずは、日々の潤滑油の意味です。
ありがとうと伝え合うだけでお互いに気持ち良く生活することができます。
身近な人には、つい感謝の言葉を忘れてしまうものですが、身近な人たちのおかげで自分があるんですよね。
人は、言葉にしなければなかなか思いが伝わらないものです。
家族や友人、職場の仲間などに、日頃から感謝や温かい言葉をかける習慣を持ちたいものです。
そしてもう一つの意味は「さようなら」
と同義のありがとうです。
最後のお別れの言葉として「ありがとう」と伝えることで、逝く人は自らの人生を振り返って感謝して、別れを告げる。そして、人生を支えてくれた人への感謝であり、自分が死んだ後も生きていく人たちへのエールとなります。
「ありがとう」という感謝の言葉は、日々の潤滑油、そして最後のバトンなんですね。
どんな人でも必ずやってくる人生最後の日。しかも自分では決めることのできないタイミングでやってきます。
「いい人生だった」と言えるように、常日頃から、たくさんの「ありがとう」を周囲に伝えておきたいですね。
人生の最後の時に伝えられるとは限らないわけですから