マイケルジャクソンの家族信託

長谷川健

長谷川健

テーマ:家族信託

厚労省によりますと、
65歳以上の方の中で、認知症予備軍も含めた認知症の割合は約4人に1人と言われており、
2025年には約3人に1人になると推測されています。

統計からみると、亡くなるまでのおよそ10年は自立した生活ができなくなっているのが実状で、
認知症対策もしっかり備えておく時代になっているのは間違いありません。

今後の相続対策には欠かせない選択肢の一つである「家族信託」。

相続対策にはまだ一歩踏み出せないご家族でも、
親御さんが生きている時の財産管理を目的とした、認知症対策としての活用も可能です。

マイケル・ジャクソンの魂の信託


さて、タイトルでも謳っていますが、あのマイケル・ジャクソンは、
信託をどのように活用してどのように莫大な資産を次世代へ繋いだのか、みていきたいと思います。

マイケルは、自分が元気なうちに信託契約を締結して相続対策をしていました。

託す人:マイケル
   託される人:マイケルが作った財団
財産を受ける人:3人の子供と母親と慈善団体



財団に託した内容は、

①資産の売却・購入・賃貸・などを行う権利
②事業の継続、保険契約を維持する権利
③遺産の最初の20%を子供に関連する慈善団体に寄付
④そこから経費を支払った後の50%を母親、残りの50%を3人の子供で等分
⑤もし、相続時に子供達も母親もこの世にいなかったら、親戚の子供達にあげる
⑥子供達が受け取る遺産は、30歳時に30%、35歳時に50%、40歳時で残りの全額を受け取る
・・・となっており、遺された子供達の生活を、長期的にサポートする内容になっていました。 

このマイケルの信託は、遺言書では出来ない家族信託の大きな強みでもある、
「遺産を一度に全部渡すのではなく、分割して継続して安定的に渡す」ということをしっかり活用しています。

未成年者や認知症患者、障害者等、財産の渡し方を考えないといけない相続人がいる場合には、
とても大きな力を発揮してくれます。

マイケルがこの準備をしたのは、亡くなる7年前の43歳の時でした。
若くても、いつか必ずやってくる「死」と向き合い、家族の本当の幸せを願っていたことが、
この信託の内容から感じられますね。

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長谷川健
専門家

長谷川健(相続コンサルタント)

株式会社ハセプロ

シニアの想談窓口®を運営。遺言と生前契約と生命保険を活用し問題解決を行う。また、親の家の片づけ・空き家問題など、プロ集団を結成し、感動と共感をテーマにコンサルティングを行う。相談実績は6500件超。

長谷川健プロは福島放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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