悩み「実の親だけど頼れない」
子育て感情トレーナーの高澤です。
あなたはアダルトチャイルド
という言葉をご存じですか?
一般的には
アダルトチルドレン
と呼ばれています。
略称はAC(エーシー)です。
幼少期に親との関係によって
心に傷(トラウマ)を抱え、
生きづらさを抱えた人のことです。
傷を与える家庭にあるものとは
たとえば
・虐待
・過保護や甘やかし
(別名「やさしい虐待」)
・過干渉やコントロール
・溺愛と言う名のペット化
・支配、威圧、強制
・DV
・条件付きの愛情
・触れ合い(愛着)不足
・物理的不在
・情緒的不在(いるけど関わらない)
・家族不仲で争いが絶えない
・冷戦
・依存症者がいる
・親が病気や障がい(子をケアする余裕がない)
などなど
細かく刻めば無数に挙げられますが、
一言で言うと・・・
*子どもの情緒的ニーズを
そこそこも満たせない親(家族)
のことです。
子どものニーズを満たせない家庭を
<機能不全家族>
と呼びます。
機能不全家族育ちのACには
共通する特徴があります。
たとえば
□自己肯定感が低い
□自分軸ではなく他人軸で生きる
□人からの拒絶や批判を過度に恐れる
□対人距離がうまくつかめない
□感情をうまく調整できない
□人の顔色をうかがう
□対人緊張が強い
□「ノー!」が言えない
□近しい人には過度に「わかって!」を要求
□本音や弱音を見せない・隠す
□他人の世話にエネルギーを注ぐ
□自己犠牲的になりがち
□人に頼みごとができない(ひどく苦手)
□承認欲求が強い
□相手を自分の期待通りに動かそうとする
(時にわかりにくい方法で)
□「弱い人」「可哀そうな人」を放っておけない
□自分を犠牲者の立ち位置に置きがち
などなど
これまた挙げるとキリがありませんが、
顕著なものに集約すると
①セルフイメージのゆがみ
②自分と他者の境界線が曖昧
③感情調整が困難
④フォーカスが「私」でなく「他者」
この状態で生きていくのは大変です。
なんとかしんどさを軽減すべく、
さまざまな自助努力をします。
なかでもACに特徴的な
役割
と呼ばれるものがあります。
それは子ども時代から
ずっと持ち越してきている
対処戦略です。
あなたにも当てはまるものが
あるでしょうか?
①ヒーロー
常に努力を怠らず、責任感が強く、
完璧を求める。
休むことができず、
失敗するとひどく自分を責める。
周囲からは
「できる子」「しっかりした子」
と見なされる。
この役割の目的は
・親の期待に応えて
・愛情の代替物「承認」を得ること
②スケープゴート
権威に歯向かい、怒りをぶつけ、
問題を起こす。
自ら「悪い子」というレッテルを
引き受けるようにふるまう。
この役割の目的は
・不仲な親の目を自分に向けさせ
・両親が協力できるようにすること
③ロストチャイルド
存在感を消し、
気づけばスッといなくなる。
主張せず、大人しく、
周りが気づかないことも。
この役割の目的は
・自分の存在感を消し
・傷つく目に遭うことを防ぐ
④クラウン
周りを笑わせよう、
明るくしようと振舞うピエロ役。
真剣なことも
おちゃらけて逸らそうとするが、
内側は繊細で悲しみに溢れている。
この役割の目的は
・場に少しでも笑いをもたらし
・家の冷えた空気を温めること
⑤ケアテイカー
いつもニコニコ、
周りを気遣って助け役を買って出る。
人にばかりフォーカスを当て、
自分のことがよくわからない。
この役割の目的は
・かわいそうな人(親)をケアして落ち着かせ
・自分の心の安定を図ること
こういった役割という
対処方略をつかって
わが家で生き延びようと努力する。
それが子ども時代のACです。
しかしこの対処方略が
のちのち甚大な生きづらさを招きます。
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・
・
でもなぜ子育てのページで
こんな話題に触れるの?
そう思われるかもしれませんね。
その理由は、
こんな悪循環があるからです。
●機能不全家族に生まれ育つ
↓
●その子はわが家でニーズを満たせない
↓
●わが家に適応するために
役割を始めとした対処方略を身に着ける
↓
●なんとかそれで生き延びることができる
↓
●これが成功体験となり
そのまま「家族以外」の人間関係でも
同じ方略を使う
↓
●家族外だとうまくいかず生きづらさを抱える
↓
●大人になり、親になり、子を持つ
↓
●持ち越してきた「うまくいかない」方略で
子育てに取り組む
↓
●子育てがうまくいかない
↓
●その子の情緒的ニーズも満たされない
↓
↓
↓
その我が家に適応するために・・・ループ
こうして
世代を越えてこの連鎖がつづく。
・
・
・
この不幸の連鎖を断ち切るには、
「子どもをどう育てるか?」のその前に、
自分をどう育てなおすか?
が先なのです。
だからこそ
子育てと決して無関係ではないのです。
それもあって、
最近は子育てにばかり触れていましたが、
今回初心に帰ってアダルトチャイルドに
関する詳しいブログを書いてみました。
ぜひこちらのページでご覧ください。