「親を嫌ってもいいですか?」

高澤信也

高澤信也


こんにちは。高澤です。



今日のYahoo!ニュースに
こんな記事が載っていました。

ひろゆき氏、毒親に悩む人に「なぜ会って話そうとするのか?」…



記事の中の親御さんはかなり強烈でした。

「本当にこんな親がいるの?」と
思われるかもしれません。



でも、事実は小説よりも奇なり、なのです。
そこまではなくても似たような事例は意外と
「あるある」だったりします。


「親に会いたくない!」


子育てに悩む親御さんの多くが、
自分の親との関係で苦しんできたり、
今なお悩んでいたりすることって
とっても多いです。



それもあってか年末年始のこの時期、
親と会うべきか、会わざるべきか?
がよく相談テーマに上がります。



大抵の方は「会いたくない」けど
「会わないといけない気がする」
の板挟みで悩みます。



行かなきゃいいのに、と思うのですが、
「行かないのもよくない気がして」と。



「ずっと避けてるので正月くらい
孫の顔を見せた方がいい気がする」

「とりあえず1日帰って、
その間だけ我慢してしのげばいいから」

「行かないとまた連絡来るし」



こんな「行かないといけない理由」
に基づいて「行かなきゃ」と。。。



なぜそうまでして帰ろうとするんですか?
と問うと、、、



だって



「家族だから」



それ本当に「わが家」の問題?


実家は帰りたくなる居場所。
親は会いたくなる人。



それならいいですが、
帰省に悩む方はほぼ例外なく
そうでない家庭で育った方。



中には暴力や暴言、人格否定といった
他人に為せば明らかな逸脱行為の中で
暮らしていた方も少なくありません。



それなのにそこに暮らす全員が
「わが家の問題」
と位置付けていたりする。



んなあほな!と言いたくなります。

(ま、過去の私もそうだったので
あまり言えないところですが(汗))



私たちを「家族」に縛り付けるもの


家で苦しんできたのに、
その本人がなぜか心の奥底では
こんなフレーズを信じていたりします。


「家族は分かり合うべきもの」
「親子は通じ合うべきもの」




でもこれはただの価値感、
もっと言えば思い込みに過ぎません。



さらにこの思い込みを強める
別の思い込みも存在します。



それは

「よその家族はみんなそうだから」



隣の芝生は青く見える
ってやつでしょうか。



でも実際はそうではない家庭は
決して少なくないと思っています。



今の子どもたちが置かれている状況を
見るほどその思いは強まる一方です。



それなのに

「親子は通じ合って当たり前」
「よその家族はそれができている」

なんてことを真実のごとく信じてしまうと、

「親が大嫌い!」
「家には帰りたくない!」

という思いを持つ自分のことを
「良くない」「おかしい」などと
自己否定してしまいます。



思い込みが起点なのに、
自己肯定感を下げてしまう。



とても怖い悪循環です。



「『会うべき』ってそれ、ほんとにほんと?」


そんなとき
こう問いかけてみます。



「あなたの親御さんと
同じ年齢で、
同じ見た目で、
同じ性格で、
同じ行動パターンを持つ、、、

『赤の他人』に会いたいですか?
その人と仲良くなりたいですか?
つながっていきたいですか?」
って。



答えは100%の確率で
「絶対に嫌!!!」
です。



「家族だから」「親だから」という枠組みではなく、
「ひとりの人間」という枠組みから親を見るわけです。



「家族だからいつか分かり合える」

そうなるといいですが、
それが実現できるくらいなら、
すでにそうなっているはず。



今なおそうなっていないなら、
残念ですが、その希望が現実化
する確率はかなり低いでしょう。



「変えられる?」or「変えられない?」


「どうすればあの親は”分かって”くれるか?」
という問いは、
「どうすればあの親は”変わって”くれるか?」
とイコール
です。



どれだけ強く願ったとしても、
たとえ家族でも他者は変えられません。



*親といえど変えられないという前提に立ち、
「私はあの親とどういう距離を保ちたいのか?」


*親の課題は親のものと一線を引いた上で、
「どうすれば私は自分を幸せにできるか?」



この問いの答えが私たち自身にできること、
つまり「変えられるもの」ではないかと思います。



親子でも人格は別物


私たちが「どう育てられたか?」は
「わが子をどう育てるか?」に
否が応でも大きく影響します。



過去の親との関係に向き合うこと。
これも子育てをより良くする
ひとつの手立てになります。



「親」という漠然とした概念ではなく、
「かくかくしかじかな特徴を持つ一人の人間」
としてわが親を見つめてみてください。



そして、その親という名の「一人の人物」
との間に適切な境界線を引いていく。



「私は私」
「親は親」




それは一見子育てと無関係に見えますが、
「親子だけど別人格」が腑に落ちるほど、
子育てはより良くなっていきますよ。



ほどよい境界線を引きながら、
ともに子育て楽しみましょう!

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