子育ては母親の責任?
こんにちは。カウンセリングオフィス トリフォリの高澤です。
少し前にシリーズでイライラ対処をお伝えしましたが、今回は怒りの対処法をざっくり羅列してみました。使えそうなものがあったらぜひご利用くださいませ。
ストレス対処のことをストレスコーピングと言います。今回は特に怒りをターゲットにした【怒りコーピング・いろいろ編】です。
怒りに気づく
人に嫌なこと言われてもその時は気づかず、後になってふつふつと怒りが湧いた、なんてことはありますか?それは怒りに気づくのに遅れたためです。怒りだけでなく、感情はいずれも頭で気づけるものではなく、身体で感じて気づけるものです。
たとえば後頭部がカーッと熱くなり、肩に力が入り、奥歯を噛みしめ、心臓はドキドキなり、脈は早打ちし、胸は圧迫された感じがし、呼吸は浅く早くなり、手には汗をかき、、、などなど。こういった反応の総体を頭が「怒り」と認識するわけです。
怒りに素早く気づけるようになるには、普段から身体の反応に意識を向けることをやっていると気づきやすくなります。特に呼吸の状態、筋肉の緊張、内臓の違和感などが「今、ここ」で自分が感じている感情を教えてくれますから、1日数分でもいいですから、身体の反応に意識を向ける時間をとってみてください。
タイムアウト
これは怒りに気づいたらその場を離れることです。アンガーマネジメントでは「怒りの持続時間は6秒」と言われており、その6秒をやり過ごすやり方とも言えます。根本的なコーピングにはなりませんが、その場でひとまず怒りをやり過ごすには効果的な対症療法です。
但し注意点が一つだけ。場を離れた6秒の間に腹が立った出来事を思い出して、心の中でブツブツと文句言ったりすると、それはまさに「火に油」状態。6秒という時間は逆に怒りの火を大火事にしてしまいます。
場を離れたら、周りを見回してみてください。いろんなものがありますよ。一つ一つ指差しながらもの名前を言葉に出して言ってみてください。たとえばトイレなら「壁!」「電気!」「ブラシ!」「マット!」みたいに。30秒もやればスッキリ落ち着けると思いますよ。
身体を落ち着かせる
繰り返しになりますが、怒りを感じている状態とは、脳が「怒り」と認識する【身体反応】が起こっている状態のことです。ということは、その身体の反応を穏やかにすることができれば、結果的に「怒りが鎮まった」となるわけです。
ということで身体を落ち着かせてあげるためのやり方をご紹介します。
↓
①(できれば早いうちに)怒りに気づく
②身体反応をしばらく観察する(*これ非常に大事)
③身体の力を緩め、ゆったりと腹式呼吸
これだけです。
ちなみに②〜④は毎日続けると怒りが湧いてきにくくなる根本的なコーピングにもなりますのでかなりお勧めです。
怒りの下にある本物の感情に気づく
私たちが普段感じている怒りは大抵が「偽物」です。
本物の怒りは
【「今、ここ」にある“現実の脅威“を取り除くための感情】
です。
したがって私たちが普段感じている怒りは大抵が偽物です。ということは、怒りを感じているとき、実は私たちは他の感情を感じているということになります。ここまでに紹介したコーピングを使って怒りを消化することができたら、その下にある本物の感情に少しずつ気づけるようになってきます。それに気づけたら、そこから先は感情を自分を助ける味方にしてあげることができますよ。
さいごに
子育てにイライラはつきものです。だからこそコーピングが欠かせません。ここでは心理的な対処法をお伝えしましたが、これ以外にも自分なりのコーピングがあるといいですね。
身体が、、、心地いいことをする、心地いい場所に行く、心地いい人に会う、心地いい香りを嗅ぐ、心地いいものに触れる。
全ては身体が教えてくれます。1日5分でもいいですから、身体の声に耳を傾け、自分を助けてあげるリソース(資源)を使ってじぶんをケアしてあげてくださいな。