子育ては母親の責任?
カウンセリングオフィス トリフォリの高澤です。
今日も引き続き「子育ての不安」シリーズです。
今日の不安は
「子どもが傷ついたらどうしよう…」
です。
子育ての不安あるある
子どもが大切な存在だから、こんなこと思うと不安でたまらない…。
あなたにもそんなことあるでしょうか。
・事故に遭ったらどうしよう
・学校でいじめに遭ったらどうしよう
・知らない人に酷いことされたらどうしよう
etc.
わが子に危険や危害が及ぶことを恐れるあまり、「〜してはいけない!」とたくさんの禁止をするなんてことも多いのではないかと思います。
たとえば
・一人で外にでてはいけない
・知らない人と話してはいけない
・同級生の◯◯ちゃんと遊んではいけない
・うかつに人の言うことを信じてはいけない
etc.
育ちの中であまり安心安全を感じられずにきた親御さんほど「子どもを危険な目に遭わせたくない!」が強まっているように見受けられます。
とは言えそれも愛するわが子にはつらい思いをさせたくないがゆえの親心というところではないでしょうか。
その結果
親が「〜してほしい」と願うことを子どもがしてくれるうちは親は安心できますから、それがうまくいっているように感じます。
しかしそれが数週間、数ヶ月、数年と時間が経過した後で初めて、当初予期していなかった副作用が子どもの身に現れてくることが少なくありません。
上述のようなことを伝え続けた結果、、、
●自立性が損なわれる
●人間不信が強くなる(人とつながれない)
●安全感を感じにくい
●警戒心を解くことが困難
●「怖い目に遭わない」が目的化する
etc.
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だからこそ恐怖心が人一倍強くなる。
安心安全を感じにくい人生はとてもつらいものです。
逆説でうまくいく
今回の仕組みの大元になったものは
*子どもを危険な目に遭わせたくない
でした。
この前提(目的)を目指して
【子どもの身に及びそうな危険を減らす】
という手段が選択されていたわけです。
今回もこれの正反対を活用してみましょう。
ということで今回の逆説は、、、
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★子どもの心に安心安全を増やす
「危険を減らす(無くす)」ことに注力するのではなく、それはそれとして、「安心安全を増やす」ことをやっていきましょう!という提案です。
変えられるもの・変えられないもの
「危険を減らす」と「安心安全を増やす」はコインの裏表のように感じられるかもしれませんが、実際には危険が減ったところで心から「安心安全だ!」と感じることができなければ、引き続き危険なものを私たちは探し続けてしまうのです。
ではどうすればいいでしょうか。
お勧めは自分に「変えられるもの」と「変えられないもの」を見分けることです。
突然ですが、どんな人間にも避けられないもの(=変えられないもの)がありますが、それが何かご存知でしょうか。それはこんなものです。
・老いること
・病むこと
・死ぬこと
・嫌悪する相手を避けても同様の人が現れること
・どんなに愛する人でもいずれは失うこと
・強く望んでも手に入らないものがたくさんあること
etc.
これらはいずれも「無くしたいマイナス」ばかりです。
そしていずれもなくすことができないものばかりです。
だったら残された道は一つです。
【自分にそれは変えられない】という真実を受け入れる
その上で
【自分に変えられるものを変えていく】
ことに取り組んでいけば良いわけです。
子どもにこの世界の危険さを伝えれば伝えるほど、子どもが安心安全を感じる心は痩せ細っていきます。
だからこそその反対が役に立ちます。
*「何を伝えれば子どもは『世界は安全だ!』と感じることができるだろう?」
*「家庭がどんな環境であれば子どもは『人は信頼できる!』と思えるだろう?」
*「どのように接すれば子どもは『この世界で生きていける!』と確信できるだろう?」
こういった問いによって浮かんだものがあったらやってみてはいかがでしょうか。
私たち生き物にとって「安心安全」は全ての土台です。
どうか世界中の子どもたちの心に安心安全が育ちますように!
次回予告
明日はコラムを一回お休みさせていただいて、その代わりにお知らせをお伝えしようと思います。
明後日はまた「子育ての不安編」をお伝えします。