「自分はダメ」「価値がない」「劣っている」「必要ない」という苦しみから抜け出すヒント

高澤信也

高澤信也

<お詫び>
昨日の予告では今日から「子育て・不安編」をお伝え予定でしたが、急遽ほかの要件が入りましたので、今回はブログに上げたものを掲載しています。不安編は明日よりスタートします<(_ _)>

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こんにちは。カウンセリングオフィス トリフォリの高澤です。

今はかなりお気楽に生きていけるようになった私ですが、しんどい頃はそれこそもう、、、

「自分なんて人間は役立たずで、劣っていて、弱くて、気持ち悪くて、嫌われ者で、何の価値もないダメな人間…」

心底そう信じていました。

存在の恥「シェイム」

こういった思いに囚われてしまうと、惨めさで身を焼かれるような恥の感情を通り越して、何も考えられない、何も感じられない、心が麻痺してしまった…そんな感じにまで至ることもしばしばでした。

この独特の感覚をシェイムと呼びます。
別名は「存在の恥」あるいは「毒恥」。

他者批判は苦しいですが、自己批判はもっと苦しいものです。

他者という「外側」からの批判であれば、相手と距離を取るとか、味方に同調してもらうとか、親密な人に慰めてもらうなどといった対処で和らげることができます。

しかし自分の「内側」から起こる批判には対処しようがありません。黙らせようと思っても黙らせることができません。だって内側から響いてくる声なのですから。

シェイムから脱却できた理由

それが今ではこの自己批判による恥で苦しむことはほとんどなくなりました。
これが和らいだお陰で人生がとっても楽になりました。

自己批判をしなくなった理由は、、、
・地位や名誉を得た
・お金持ちになった
・能力的に優秀になった
・たくさんの人に賞賛された
・見た目が素敵(汗)になった
・聖人君子のような人格になった







わけではないですよ( ̄▽ ̄;)

先に挙げたようなものは残念ながら今も変わらずないないづくしです。

コロナの影響で売り上げ半減、できないこと多々、能力は平凡、ビビリ、すぐいじける、駅のホームですれ違った女子高生から「きも…」と言われ、日に日に髪の毛は減っていき…(涙)

以前は「ダメな自分」を辛辣に批判しては惨めさのあまり死にたくなるほどつらくなること多々でしたが、今では不完全で不十分な自分をゆるせるようになりました。

それはたった一つのある教えのお陰です。

その教えとは







★自分の「欲」が苦しみを生む

最初はそれを受け入れることができず、否認しまくりでしたが、この視点を知ってしまったが最後、自分の内側を観察すればするほど「苦の根源=自分の過剰な欲」にその都度ぶち当たりました。

そのうち「自分はそうじゃない!」という否認も打ち破られてしまい、いつからか動揺することなく自分の欲を見つめることができるようになると、それはそれは驚くほど楽になりました。

問題は「求めること」ではなくその「程度」

私は息子と奥さんからはすごく好かれたいです!
あ、あと親友たちから好かれていたいですね。

したがってそれ以外の人たちから好かれたいとは思いません。
嫌われたとき多少の残念さは感じますが、苦しくなることはありません。

でももし私が家族と親友以外の人、たとえば職場の同僚全員から好かれたい!だったらどうなるでしょう。達成される確率が下がる分、苦しみは間違いなく増すでしょう。

さらに、もし接する人全員から好かれたい!なんてなるとどうなるでしょうか。これは明らかに不可能ですから、四六時中苦しむ羽目に陥ります。

これまで相談の場では決して少なくない方たちがこう訴えられました。

「私は誰からも嫌われたくない!嫌っている人からも嫌われたくない!」

【求めの強さ=苦しみの強さ】ですから、ここまで求めてしまうと人といるだけで生き地獄レベルの苦に苛まれてしまうことでしょう。

では冒頭のかつての私の嘆きをこの視点から見直してみます。

・役立たず→【誰よりも】役に立つ人間でありたい!
・劣っている→【一番】優秀でありたい!
・情けない→【常に】強靭でありたい!
・嫌われ者→【誰からも】嫌われない自分になりない!
・何の価値もない→【周り全てから】賞賛されるほど価値ある人間でありたい!

人間の苦しみは「欲」が生むとお伝えしましたが、何かしらを求めることが苦を強めるわけではなく、それを求める「程度」が過度になるほど苦しみが強まる、という仕組みです。

上記のカッコ内【○○】(求めの程度)が苦を強めるわけです。

「誰よりも」
「誰からも」
「絶対に」
「完全に」
・・・

感情的苦痛を味方につける

したがって自分が苦しみを強く感じているときほど自分は何かしらを強く求めている、ということを身体が教えてくれているということになります。

慣れるまではしんどいかと思いますが、折角楽になれる術を身体が教えてくれているわけですから、この苦しみを味方につけましょう。

怒り(時に激怒)、不安(時に恐怖)、恥(時にシェイム)といった感情を強く感じ、動揺したときは、落ち着いた後でよいですから、こんな自問自答をしてみてください。

いま、私は、、、
●誰に
●何を
★どの程度
求めているんだろう?

そのとき自分の内側から目を逸らさず、探索しつづけ、否認せず、過剰さに気づく。

気づいたら決して自分を責めることなく、、、
★求めの過剰さを笑い飛ばす

これができるようになるだけで、自己批判によって感じる苦しみを大きく和らげることができます。
とはいえこれもやはり練習!練習!また練習!は必要ですけどね。

欲が過剰になった理由

欲の程度がほどほどならOKなのに、なぜときに私たちはある事に対して過剰になるのでしょう。

その原因のひとつに
【子ども時代に大切なニーズが満たされなかった】
ことが強く関係していると捉えています。

子ども時代のニーズは命にかかわるものが少なくありません。
求める程度は砂漠で飲み水が尽きてしまった人と同じです。
生き延びるために“命がけ”でそれを【渇望】します。

「いつまで?」
それが得られるまでです。
この子ども時代の渇望が欲を過剰にするひとつの原因と考えられています。

では子ども時代にそこまで渇望したものは何か。
それはたいていは親の「愛」なのでしょう。

こういった渇望を仏教では「渇愛」と呼びます。

過去の「渇愛」に気づき、それを嘆き、痛みを完了させ、その上で満たしたいニーズを自分と周りにいる「それをくれる人たち」(注:親ではありません)の力をお借りして満たしなおしていく。

そこまでできたらもう『生きやすさ』は目の前です^^

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高澤信也
専門家

高澤信也(心理カウンセラー)

カウンセリングオフィス トリフォリ

「私が子どもをダメにしてしまう?」と心配なママ・パパへ 〜 “自分らしく“生きる子に育つ!子育て感情セラピーで親育ち&子育てをサポートしています。

高澤信也プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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