空家を民泊へ用途変更②

松本直樹

松本直樹

テーマ:民泊に宿泊する人々

㈱松本再生建築研究所
代表の松本直樹です。
福岡県内で築古建物の再生・保存・活用方法を模索。日々研究中。

事業内容は建築改修設計・監理・木造住宅の耐震診断。
空き家・空室に対する活用方法のご相談も受付けております。

戸建て民泊を利用する人々達(訪日外国人の場合)

これは個人的な見解です。
戸建て民泊を活用されている訪日外国人の方は、来日が「初回」ではないと思います。
どちらかと言えば日本が好きで、2度3度来日してる。
そして、主要都市は一旦回ってるので、次はより日本の生活に近い形で
「住むように旅する」方が利用されているような気がします。
宿泊された方に話を聞いた訳では無いので、あくまでも予想です。

というのも、私も海外を旅するのが好きで、色々な国々を訪れてるのですが
「その国をもう少し知りたい!」と思うと交通手段を駆使し都市部を離れ
地方へ足を延ばしたいものなのです。
訪日されて戸建て民泊を利用されてる方は、その感覚と似てるのでしょう。

結局何が言いたいかと言えば、
訪日外国人の方が宿泊しても何度か日本に来日しており日本に興味がある為宿泊マナーも良い。
という事です。

戸建て民泊を利用する人々達(日本人の場合)

日本人で戸建て民泊を利用される方。
これは、「大人数で宿泊できる箱」を狙って戸建民泊を選択されてると思います。
ワンボックス車1台に乗れるのは7人~8人。
その人数で移動する場合、ホテルでは2~3部屋確保しないと宿泊を伴う移動は困難ですが、
戸建て民泊であれば「大人数が宿泊できる箱」が用意されている為、
家族同士でも宿泊を前提に旅行が出来るので、そのような方の宿泊利用が多い気もします。

また、その近隣エリアへ遠方より規制されるご家族。
(家族関係は色々あると思うので、ご実家には宿泊せず、キッチンや洗濯機が完備されてる
戸建て民泊を選択されるのかも知れませんね。)

また、大学生のサークル活動の拠点にも利用されるようです。
なので、結論、
日本人が利用する場合は、「個」ではなく「団体」での利用が圧倒的に多いと思います。

戸建てを民泊で活用する場合の不安と期待

「不安」は色々あると思いますが、まず思うのは、
田舎に戸建て民泊事業を始めて誰が利用するのか?
だと思います。
私もそう考えていました。

ただ、事業者様より宿泊者のヒアリングを続けていると、こちらが想定していない方々でも
宿泊に利用して頂き、私自身も日々勉強させて頂いております。

・来日旅行者(車で移動)
・海外からアウトレットなどへの買付けの拠点として(空間が広いので荷物が沢山置ける)
・一時帰省利用の為
・学生のサークル
・2家族での旅行

と、単に旅行者が利用される訳では無いようですね。
今回の改修で地方都市の田舎でも戸建民泊の需要があるという事が実証できました。

あと「期待」に関しては、やはり利回りでしょう!
空家でもご実家でも何でも活用されるのはいい事なのですが、
基本的に建築物を「保存」する為には「活用」が前提になるかと思います。
そして「活用」するには「利益」が無いと建物も事業も維持できません。

民泊は1泊当たりの単価が高くなるので、
近隣の家賃を比較し、賃貸で貸した場合を1とすると
戸建民泊は約2.5倍の売上が見込めてるようです。 

管理は大変だと思いますが、旅行のスタイルが変化している今は、
戸建民泊は建物の活用方法の一つとして効果的
だと思います。
しかし、またいつ暗黒のコロナ時代が来るかもしれません。
時代の変化に合わせて活用方法を変化させていく柔軟さも必要だと思いますね。

次回は・・

次回は戸建てを民泊をへ用途変更する場合のポイント。
また、民泊で活用する場合の安全性の確保と注意点。
運営するにあたり導入した方が良い設備のご紹介をしたいと思います。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

松本直樹プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

松本直樹
専門家

松本直樹(建築家)

株式会社松本再生建築研究所

リノベーションやコンバージョン(用途変更)で、古い建物や空き家の再生を提案。建物の持つ歴史を尊重しながら、次世代に引き継げる資産へと変えていきます。改修に伴う補助金の申請もサポートします。

松本直樹プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

古い建物を再生し新たな命を吹き込むプロ

松本直樹プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼