ナレーション収録に防音室が選ばれる理由|「声」の品質を守る静かな空間づくり

新築時に防音室を計画するメリット|後付けとの違いと設計で考えておきたいこと
本文
「いつか自宅に防音室がほしい」
そう考えている方が、これから住宅を新築するのであれば、ぜひ家の設計段階から防音室について考えてみてください。
現在、愛知県で防音室付き注文住宅「音蔵」の建築を進めています。
既存住宅の解体から始まり、現在は基礎工事が完了しました。
今回は完成した住宅の一室を後から防音室へ改修するのではなく、最初から防音室のある暮らしを前提として住宅そのものを設計しています。
防音室は「後から」でもつくれる
もちろん、すでにお住まいの戸建住宅やマンションの一室を防音室にすることは可能です。
実際、防音工事の多くは既存住宅への施工です。
ただし既存住宅の場合、柱や梁、天井高、窓、ドア、床、換気設備など、現在の建物の条件を利用しながら防音室を設計する必要があります。
一方、新築時から防音室を計画できれば、住宅側の設計と防音室側の設計を同時に考えることができます。
防音性能だけではなく「広さ」や「高さ」も考えられる
防音室は、既存の壁・床・天井の内側に新たな防音構造をつくるため、完成すると元の部屋より少し狭くなります。
天井についても同様です。
新築時から計画しておけば、必要となる防音構造を想定したうえで、部屋の寸法や天井高さなどを検討できます。
ピアノを置いた時の位置や演奏スペース、楽器の収納、譜面棚、コンセント、照明、エアコンや換気なども含めて考えることができます。
つまり、単に「音が漏れにくい部屋」だけを設計するのではなく、「そこでどう音楽を楽しむのか」から住宅を考えられるわけです。
必要な防音性能は人によって違う
防音室というと、できるだけ高い防音性能にした方が良いと思われるかもしれません。
しかし、必要な性能は一律ではありません。
ピアノなのか、ドラムなのか、管楽器なのか。
カラオケやDTMなのか。
さらに、昼間だけ使用するのか、夜まで使用するのか、周辺が住宅地なのかなどによっても必要な対策は変わります。
必要以上の仕様にすれば、当然工事費も上がります。
だからこそ大切なのは、「防音室はいくらかかるか」から考えるのではなく、「何の音を、何時まで、どんな環境で使いたいのか」から考えることです。
防音室を理由に家づくりを諦めないために
「防音室は高そうだから、新築では無理」
そう思って最初から計画から外してしまう方もいると思います。
しかし、建物が完成してから考えるのと、設計段階から考えるのとでは選択肢が違います。
せっかく新しい家を建てるのであれば、音楽を思いきり楽しみたいという希望も、最初から設計者や防音の専門家に伝えてみてください。
できるか、できないか。
いくら必要なのか。
それを確認してから判断しても遅くありません。
現在建築中の防音室付き注文住宅「音蔵」についても、これから建物が立ち上がり、防音室の構造が少しずつ見えてきます。
今後も工事の進行とともに、新築住宅だからこそできる防音室づくりについてご紹介していきたいと思います。


