演奏者だからこそ分かる、本当に必要な防音室とは

2階に防音室はつくれる?重量と天井高さで注意したいポイント
「防音室をつくりたい部屋が2階なのですが、設置できますか?」
防音室のご相談では、このような質問をいただくことがあります。
結論から言えば、2階だからという理由だけで防音室を諦める必要はありません。
ただし、1階への施工とは違い、特に確認しておきたいポイントがあります。
2階の防音室でまず考えるのは「重量」
防音室は、音を外へ伝えにくくするために、床・壁・天井に遮音構造をつくります。
そのため、通常の内装工事より重量が増えます。
2階に施工する場合には、建物の構造や柱・梁の位置、床にかかる荷重などを確認し、必要に応じて構造計算を行ったうえで計画することが重要です。
「空いている部屋があるから、そこをそのまま防音室にしよう」
というだけではなく、建物側の条件まで含めて考える必要があります。
意外と見落とされる「天井の高さ」
もう一つ大切なのが、完成後の室内高さです。
防音室は既存の部屋の内側に新たな床・壁・天井をつくるため、施工方法によっては完成後の室内が低く、狭く感じることがあります。
現在、愛知県で施工している戸建住宅のカラオケ防音室も2階にあります。
今回は床側で高さを確保することが難しいため、既存天井を撤去し、元の天井より上の空間を利用して防音室の天井高さを確保する設計としています。
防音性能だけではなく、完成後にその部屋で快適に過ごせるかまで考えることが大切です。
「2階だから無理」と決める前に
防音室のつくり方は一つではありません。
同じ2階でも、建物の構造、楽器や音源、使用する時間帯、必要な防音性能によって設計は変わります。
ピアノなのか、ドラムなのか、管楽器なのか、カラオケなのかによっても条件は違います。
だからこそ、
「2階だから無理だろう」
「防音室を入れたら天井が低くなるから諦めよう」
と最初から決めてしまうのは、少しもったいないと思います。
まず建物の条件を確認し、どこまでできるのかを検討する。
それから防音室をつくるかどうかを判断しても遅くありません。
防音室を必要としている方が、建物の条件だけを見て音楽を楽しむ環境を諦めてしまわないように、私たちは一つひとつの建物に合わせた方法を考えています。


