不祥事を国土交通省へ報告していないマンション管理会社は存在する ~行政処分を一度も受けた事がないというアピールポイントは信じるべきか~
マンションは、竣工してから劣化が始まります。特に築年数20年超となりますと、諸設備の老朽化が急速に進みます。同時に、入居した頃は働き盛りだった居住者も年齢を重ねていますので、居住者の高齢化も進んでいます。適時的確に管理組合運営を高齢者で行うには負担が重くなるばかりです。管理組合運営を的確かつ円滑に行い、更には、理事の負担を軽減するにはどのような方法があるでしょうか。
日本に分譲マンションが販売された当初は、入居後のマンションの維持管理についてはあまり重視されなかったようです。特に自主管理となっているマンションでは、「なんとなく」管理組合運営をされてきたのではないでしょうか。しかし、近年、マンションの維持管理がクローズアップされ、その維持管理を行うにあたっても様々な障害障壁が問題視されるようになりました。以上のようなマンション管理組合に生ずる様々な問題解決の支援をするいわば「マンションの専門家」という国家資格が誕生しました。それが「マンション管理士」です。管理組合の立場に立ち、管理組合に有益になるように助言指導し、管理組合運営を支援する専門家です。管理組合役員の業務負担を軽減する方法としては、管理業務を管理会社へ委託する「委託管理」方式と、自主管理を維持しつつ外部の専門家を顧問として招聘する方法があります。管理会社へ委託する「委託管理」方式では、委託料等が発生し様々な金銭的な負担が増大する可能性が高いと思われます。外部の専門家を顧問として招聘する場合は「顧問料」が発生しますが、管理会社への「委託料等」に比べ安価である可能性が高いです。ここ最近、外部専門家を顧問として迎え入れる管理組合が増えています。今まで自分たちで考え行動していたという「居住者の意向」を維持しながら専門家の意見を伺う形態になるので、「居住者の方々が目指す快適なマンションライフ」を実現する可能性が高いからです。管理会社への委託管理となると「管理会社任せ」や「管理会社の言いなり」という「居住者主義」から外れる可能性が高いのも一つの理由と思われます。どのような管理形態のが「快適なマンションライフの実現」につながるか、理事会、総会等でご検討されてはいかがでしょうか。