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メガネの形直しやフィッティング、ネジ締めは自分しても良い?

豊福祐史

豊福祐史

テーマ:意外に知らないフレームの話

メガネの形直しやフィッティング、ネジ締めを、
ご自身で行われることがあります。

上手くやってもらえるなら良いですけど、
力加減の難しさ、適温の維持、フレームの強度、工具の有無など、
様々な要因があり、フレームの劣化につながることがあります。

自分でやっても良い?

基本的には自己責任なら問題ないです。
ただ、金属疲労や樹脂の劣化などは蓄積される
と思った方が良いです。

ご自身でいじった後に、眼鏡店に持ち込んだ際、
眼鏡店の店員が触っただけで折れるということはあります。

これは技術がどうのという以前に、
金属疲労や樹脂の劣化、クラックなど、
見た目ではわからないことがあるためです。

眼鏡店側としては、できるなら、自身で直すのは控えてほしいと。

そもそも、メガネは販売して終わりという商品ではなく、購入前だけでなく、
購入した後もフィッティングや形直し、ネジ締めなど、アフターフォローが重要です。

この部分は、旧認定眼鏡士にネット販売や通販が禁止されている理由の一つと思いますが、
手間でなければ、そのまま購入店に持ち込んで直してもらうことを、検討してもらえれば。

ネジ締めくらいなら?

『ネジ締めくらいなら、自分でやっても』という方はおられます。
こういう方の場合、大抵は、ネジの頭を潰してこられます。

100均などの精密ドライバーを使用される場合は特に。

ネジの頭を潰した場合、ネジを切るために費用がかかります。

もちろん、眼鏡店でやったとしても、多少潰れることはあるかも知れないですが、
眼鏡店ならば、できるだけネジの頭が潰れずに締められるように、
力が入るようなやり方をしています。

これにはコツがあるため、見様見真似で実施すると、ネジ頭が潰れます。
それだけならまだしも、ドライバーが滑って、ケガすることもあります。

眼鏡店に持ってくれば、無料でネジ締めをしてもらえるし、
ネジ頭が潰れかけていれば、交換してくれると思います。

手間ではあるものの、破損やケガしないためにも、
購入店に持って行った方が無難と自分は思います。

形直しやフィッティングができないフレーム

形直しやフィッティングができないフレームは、基本的に買い換えとなります。

よく『購入した店でやってもらえなかったから』と言われて持ち込まれますが、
そもそもの素材や作りが違うため、壊れる可能性があります。

樹脂フレームには、アセテートやセルロイドのほか、
新素材としてウルテムやTR-90などがあります。
ウルテムなどは軟化温度が高いため、フィッティングは難しいことがあります。
TR-90についても柔らかいため、フィッティングが難しいと思います。

そのため、ウルテムやTR-90などの場合は、購入店でできないと言われたなら、
他店に持って行くべきではないと思います。

ドライヤーで温めたら良い?

樹脂フレームはドライヤーで軟化させて形を直すという説明をされる方もおられます。

アセテートやセルロイドの場合、60度前後くらで軟化させますが、
ウルテムなどはなかなか軟化してくれません。

そのため、フレームによってはご自身でできるかもしれないです。

ただ、温めすぎると、シワやめくれなどの不具合が生じます。
温度が不十分でクラックが生じるかもしれません。
レンズにまで熱が伝わって熱割れを起こすかもしれません。
なので、あくまでも自己責任になります。

まとめ

メガネの形直しやフィッティング、ネジ締めについては、
ご自身でやってもらっても良いですが、あくまでも自己責任となります。

樹脂の劣化や金属疲労、ネジの頭を潰すなどにつながらないように、
留意してください。

また、ご自身で調整した後、眼鏡店に持ち込んだ場合は、自分でいじった旨を伝えると、
眼鏡店側も注意してくれると思います。

フレームの素材特性や作りについては、購入時に眼鏡店に確認しておくと良いです。

次は、『メガネを見たら、どのくらいのフレームかわかる?』について

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豊福祐史
専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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