メガネを作る時は必ず測定した方が良い?
レンズは特殊加工やindividualを除いて、
レンズ工場から出荷される際、丸レンズで出荷されます。
その際、累進レンズ(遠近)や偏光レンズなどは印字されています。
この工場出荷状態の印字はズレている事があり、
そのまま加工すると、中心がズレていることがあります。
これは工場が悪いわけでなく、仕方ない部分であるため、
眼鏡店では、考慮してズレないように加工します。
中心がズレることによる弊害
レンズの中心がズレている場合、
累進レンズでは歪みや違和感、疲れなどにつながります。
遠近メガネを持っている方は、メガネを斜めにすることで、
その気持ち悪さがわかるかと思います。
また、偏光レンズの場合は、度数0でも、偏光度に影響します。
偏光レンズは、目に見えないブラインドがあると思ってもらうとわかりやすいです。
偏光レンズのサングラスを持っている方は、
窓や床の反射を見ながら、サングラスを少しずつ傾けると、
反射が見えると思います。
メガネの中心がズレているか確認するには?
中心がズレているかどうかは、見た目ではわかりません。
レンズの中心は、レンズメーターや隠しマークで確認します。
累進レンズの場合、隠しマークを見ることができれば、
ズレているかどうかわかりますが、
単焦点レンズは隠しマークがないため、
レンズメーターがある眼鏡店しかわかりません。
また、度なしの偏光サングラスはほとんどわかる術がありません。
せいぜい、サングラスを傾けて、偏光度を見るくらいです。
ただ、正確には難しいと思います。
中心がズレてしまう理由
累進レンズや偏光レンズなどで中心がズレる場合は、
知識不足といえるかもしれないです。
累進レンズや偏光レンズなどは、丸レンズの状態で、
中心が印字されています。
この印字をそのまま信じて、加工してしまうと、
中心がわずかにズレてしまうこととなります。
それ以外の場合は、意図的でなければ技量不足と思います。
工場出荷段階のレンズ印字はズレている可能性があるため、
多くの眼鏡作製技能士は、印字を目安として、
隠しマークや側面のキズを確認して、加工を行います。
ちなみに、度がある単焦点の偏光レンズについては、
通常通り、レンズメーターを用いて印点してから加工します。
工場出荷時の印字ズレが起きる理由
工場出荷時のレンズの印字がズレル理由は、
おそらくですが、撥水コーティングのせいと思います。
撥水コーティングの性能が良い程、印字が多少滑り、
ズレることとなります。
メガネは0.1~0.4mm以下の精度でレンズを加工するため、
最初からズレていれば、加工後は数mmズレてしまいます。
隠しマークが成形時の型による刻印であること、
キズは染色した際の取付け金具の位置になるため、
印字よりも、隠しマークや側面のキズを信用することとなります。
逆に、そういうことを知らない場合、
印字に従って加工するしかなくなります。
まとめ
レンズの中心を合わせるということ自体は、
ある程度の知識と技量があれば、
誰がやってもズレることは少ないと思います。
一部の例外を除き、0.5mm、5度ズレると、
中心が結構ズレていると感じます。
そのため、眼鏡作製技能士が加工するのであれば、
試験は通っているため、加工についても安心できると思います。
次は、『サングラスのカラーの選び方』について



