メガネにとって冬場に注意してもらいたい状況
この度、レンズメーカーのHOYAより、『individual MEISTER SHOP』
の認定をいただきました。
HOYAにこういう認定があるのを、自分自身も知りませんでしたが、
九州で3社程度と聞いており、全国でも百貨店とかがほとんどみたいです
メガネレンズのシェア50%以上のHOYAなのに、九州で3社しか認定していないと聞いたときは、
どこでもレンズを説明していないのかなと。
正直なところ、お客様に合わせて提案するよりは、
量販店を含む多くの眼鏡店でやっているように、
安価なレンズだけに統一しておいた方が店側は楽だろうとは思いますが、
それだと、1級眼鏡作製技能士とはなんだろうなと。
現状のindividualレンズの販売実績から、マイスター店の条件を達成できるのではないか
ということで、話が来たのは2023年の10月くらい。
11月から6ヶ月間、毎月一定の組数のindividualを販売することが条件で、
当初は絶対に無理かなと思っていたものの、なんとか、3月には達成することができましたが、
色々とタイミングが悪く、先方のシステム関連の都合で、7月にようやく認定してもらえました。
individualレンズとは
individualレンズとは、ほとんどのメーカーで最高位の設計グレードのレンズです。
HOYAなら極・雅・望・紬・WFi・WNi・RFi、ニコンならロハスシリーズなど。
individualの一番わかりやすい特徴としては、レンズ製造段階で、
『頂間距離』『傾斜角』『そり角』のパラメータを取り込むこと。
individualの中でも様々な種類があり、それぞれの種類で、
異なる設計が組み込まれているため、
詳しくは、individualレンズを販売されている眼鏡専門店にて、
聞いてもらえたらと。
条件が難しすぎると感じた理由
正直、達成条件を聞いた時は、無理と思いました。
individualレンズはどのメーカーでも最高位の設計ではあるものの、
どれも高価格帯なので、販売する場合、技術と知識だけなく、
その設計をわかりやすく、お客様に説明する必要があるし、
信用・信頼してもらえないと販売できないレンズになってます。
講習でも、individualの価値を下げかねないので、
自信がなければ販売を避けた方が無難とも言われてました。
今までも必要な方には、提案して受け入れてもらい、満足もしてもらっていたため、
その点に関しては、特に問題視してませんでした。
ただ、条件が厳しすぎると思った理由としては、
①individualレンズは、九州では月に数組も売れば多い方
②その月に数組売れば多いと言われるレンズを、
その数倍の数を6ヶ月間達成しつづけること。
③お客様の予算や要望、眼の状態に合わせているため、
誰にでもindividualを提案していたわけではないこと
ただ、結果として、達成したので、逆に反省することはあったのかなと。
今回の反省すべき点
今回の件で、お客様の言葉と真意が異なることがあるということは感じました。
今までも、お客様の予算と要望、眼の状態に合わせて、
『品質や性能』『コスパ』『価格』など、
どれを重要視しているかで、提案するレンズを絞ってきました。
今回、それに加えて、予算に合わないと思っても、
individualを含めた高位のレンズも説明・提案するようにしたところ、
予算を大きく上回るindividualレンズを選ぶ方も多くおられました。
お客様からは、
『そういうレンズがあるなら、もっと前から出してもらいたかった』
『価格も大事だけど、今より快適にするためにメガネを使ってるから』
などの意見も多くありました。
もちろん、高価格帯なので、悩んだ末に選ばなかったお客様もおられますが、
『もっと上のレンズがあることが知れて良かった』
などの意見も。
店側でレンズの種類を絞って提案するのは大事だけど、
『このくらいの性能があれば十分だろう』と勝手に高位のレンズを外していたのは、
反省すべき点かなと。
まとめ
眼鏡業界だけでなく、どこの業界でも低価格を求められているとは思います。
そのため、量販店が台頭し、専門店が減少してしまい、
昔の一般品が高級品扱いのようになっています。
ただ、最近は、価格だけではななく、むしろ高品質を求める人が、
少しずつですけど増えてきている気がします。
せっかくの認定ですので、そういう人のためにも、このような認定や資格はあくまでも
スタートラインと思い、技術と知識の研鑽は続けていきたいと思います。
次回は、『レンズの裏面UVカットとは?』について