外と室内で、モノの色が違って見えるのは?
近視の人の中には視力を上げたいから、適正度数を超えて度数を上げてほしいという方がいます。
今回、適正度数を超えて度数を上げると、視力が上がるかどうかについて。
適正度数を超えた度数では視力があがる?
結論としては、視力は上がりません。
もしかしたら、0.25Dや0.50D強くするくらいなら視力は上がるかもしれないものの、
大抵はぼやけて疲れやすくなるだけと思います。
まず、遠くを見るためのメガネは近視(または遠視)を正視状態にするためのものです。
近視(ーD)をメガネで補正していくと、正視(0D)となります。
これをさらに補正した場合、遠視(+D)となります。
※±符号は、ややこしくなるため、眼ではなく、レンズの度数として表記してます
視力が良い人は正視または遠視が多いですが、遠視の場合、自身の眼筋の調節力を使って、
正視に度数を合わせています。
つまり、本来の度数としては、絶対値が同じ度数(D)の近視と遠視なら、
同じようにぼけているということです。
適正度数以上の度数を入れるメリット?
適正度数以上の度数を入れるメリットとしては、一部の例外を除いて、ほぼ皆無と思います。
考えられるのは、眼鏡店としてのメリットで、お客様にとってはデメリットでしかないです。
近視と乱視の度数から、ある公式を使うと、等価球面値という数値がでます。
この度数を入れることで、最小錯乱円という位置に焦点が合うため、
近視の度数だけで、乱視を消すことができます。
これによって、得られるメリットが大きく2つ、
乱視が消えること、乱視が消えることで在庫レンズの数を減らすことができること。
加工が苦手な人や、在庫レンズを使う場合にしかメリットないかなと。
有資格者や熟練者にとっては、乱視が入るのは当たり前なので、
特に作業が楽になるわけではなく、ミスすることもほぼないし、大した手間でもないです。
また、レンズを常備在庫にせずに、都度発注にしている眼鏡専門店が多いため、
在庫レンズを減らすというメリットも関係ない。
そのため、過矯正にしてまで、乱視を消す必要がないと思います。
正視状態にしたら、みんな視力は同じ?
メガネやコンタクト、レーシック、ICLなど、視力補正(矯正)には様々な方法があります。
正視状態にすると、多少の見え方に差があっても、
どの方法でも大体は同じように視力はあがります。
ただし、100人いたら、100人とも視力2.0や1.5になるわけではないです。
人によっては、視力2.0まで見える人もいれば、
視力0.7、またはそれ以下しか見えない人もいます。
足が速い人と遅い人がいるように、人によって最大視力が違うため、
適正度数以上の度数を入れてもほぼデメリットしかないと言うことになります。
まとめ
・適正度数以上の度数をいれても視力は良くならないことがほとんど
・適正度数を超えてしまうと、疲れなど、他の問題が出てくることが多い
次回は、『フレームとレンズ、どちらに費用をかけるべき?』