園児や児童にビジョントレーニングをやって気づいたこと
『屋外と室内では、メガネフレームの色が違って見える?』という質問がありました。
例えば、屋内でくすんだ赤色に見えるものを、屋外に持っていくと、
透明度の高い赤に見える、紫に見えるなど、
ほとんどの人は違って見えると思います。
色覚について
まず、人の色覚は3色型で、眼の錐体細胞で赤・緑・青を感知します。
光を構成する波長の違い・組み合わせで、色を認識します。
この色を感知することができない、感知しづらい方もおられます。
逆に、4色型、5色型の人もいるとかいないとかいう話も聞きますけど、
こちらは本当かどうかは、自分にはわからないです。
個人的には、人間よりも多くの波長を感じられる、
または可視光線の領域が違う生き物、
例えばモンハナシャコや昆虫には、
どういう風に見えているのかは興味があります。
屋外と屋内で色が違ってみる理由
認識する色が違うのは、様々な要因が重なっておきますけど、大きくは2つと思います。
一つはもちろん光の量、もう一つは演色性(Ra)の違いです。
光の量はともかく、演色性は、なかなかイメージしにくいですが、
簡単にいうと太陽光とは構成する波長が違うということになります。
光の量?
光の量というと、ルクス(Lux)が思い浮かぶと思います。
照度計を使うと、屋内だと300~700ルクス、
それ以上はなかなかないんじゃないかと。
それに対し、屋外では曇りでも1万ルクス、晴れだと10万ルクスを超えて
機器によっては測定不能がでることもあります。
これだけ光の量に差があれば、当然、反射する量も変わってくるし、
色々と違って見えると思います。
演色性(Ra)とは?
演色性(Ra)とは太陽光にどれくらい近いかを指します。
蛍光灯ならRa70とかの数値が記されていると思います。
太陽光をRa100として、それに数値が近いほど、
太陽光に近いということになります。
光を構成する波長については、分光曲線を調べてみると、
例えば、3波長型の蛍光灯なら山が3つ、5波長型なら山が5つ、
LEDなら棒グラフが混ざったような様々なグラフがでてきます。
構成する波長が異なるので、同じ白色蛍光灯でも演色性が変わってきます。
色を重視するモノを買う時は?
メガネフレームもそうですが、色を重視するモノ、服や宝石類など、
購入時には屋内だけでなく、お店の人の許可を得て、
屋外でも確認して買うと良いかもしれません。
当店でも、メガネフレームを仕入れする際、
サンプルを送られてきた場合は、
屋外で色を確認することも多くあります。
ちなみに、最近では高演色性のLEDもでてきているので、
どこまで気にするかということにはなります。
まとめ
・屋外と屋内では色が違う
・大きな理由は、光の量と演色性の違い
・色の違いが気になる場合は、屋外でも確認して購入を
次は『子どもの初めてのメガネ、どうして眼科への受診が必要か?』について