キズがつきやすい環境の人のレンズは、強いコーティングが良い?
2022年現在の最新のVRゴーグルを試してみました。
試したかった理由
試したかった主な理由は4つ。
①メタバース含めて、VRの話題が出始めたこと
②最新のVRが、どういうものかを知りたいこと
③VRの問題点を把握したい
④眼鏡士なら、VRの問題を軽減できるかもと
もともと、パソコン関連の最新機器は興味があります。
VRは『目に悪い』『よくわからない』というのは簡単だけど、
これからは避けて通れない時代が来るかなと。
自分の場合、普通にVR酔い、3D酔いがあるし、しんどいから長時間使えない。
なので、レンズで、これが軽減できれば、良い実験になるかと。
しかし、最新のVRって、スマホのと違って、鮮明度と没入感が全然違うのに驚き。
VRの仕組みとデメリットは?
VRの仕組みを簡単に考えてみると、
①強度のプラスレンズを用いて、至近距離で物を見せる
②2画面使って左右の眼にズレた映像を見せることで、視差を作り、立体感を出している。
ということだと思います。
実際にスマホ用のVRゴーグルをばらしたところ、24Dのプラスレンズがでてきました。
正視の人が約4cmの距離を見るためのレンズになります。
近見反応や輻輳による眼の負荷、実体と映像の差による感覚のズレによる酔い、
紫外線やブルーライトによるダメージなどが、デメリットとして想定されます。
※実際に研究したわけではないので、あくまで想定です。
VRゴーグルの注意事項には、12~15歳以下は使用禁止と書いているのは、
眼に影響がでる可能性があるということと思います。
最新のVRゴーグルを使ってみてわかったこと
使ってみて没入感がかなり違うなと思いました。
そこで分かったことを羅列します。
※あくまで個人で感じたことです
①レンズは灯台の照明とかに使われるフレネルレンズ。
⇒多分、できるだけ薄くするためかなと。外から見えないし。
他にも理由があるか、考えてみても良いかも
②メガネはつけて使えるけど、ゴーグルの重量で鼻が痛い
⇒メガネは鼻に7割の重量がかかるので、メガネはない方が良いかな。
メガネを使うなら、樹脂フレームの固定鼻とかの方が良いかと。
③メガネの形が崩れる
⇒荷重がかかるので、当然といえば当然。
④累進(遠近)レンズは不適
⇒重量かかるので、アイポイントがずれる。
最悪、上下ズレが出て気持ち悪い。
なので、累進レンズより、単焦点の方が良い。
⑤かなり眼の調節力使ってる?
⇒調節力なのか、プリズム作用か、累進のズレかわからないけど、結構しんどい。
⑥視力の良い人には、かなりきついと思う
⇒焦点距離がピッタリの人にはかなり良いけど、視力が良すぎる人にはきついかなと。
⑦VRゴーグルの構造上、眼球の中心窩しか使えないので、周辺視野は無視できるかも。
⇒つまりは、格安レンズでも問題は少ないかな。
⑧PD(瞳孔間距離)が甘い
⇒メガネ作るときは,最低でも0.5mm以下で調整するのに、2mm単位の三段階って。
どうしたら、負荷を減らせる?
上記でわかったことを元に、レンズでどう問題軽減できるかを考えました。
まずは、ディスペンサー、アタッチメントみたいなのがないかを探してみました。
それは普通にあったけど、左右同じ度数だったり、
UVやブルーライトのカットがいまいちよくわからなかったので、
通常のメガネレンズを入れてみたいなと。
そこで解決できるのは
①自分の最適な度数でみられる
②眼鏡をはずして使うため、荷重が軽くなる
③UVおよびブルーライトカットは最大限カットできる
の3点くらいじゃないかと。
これだけでもかなり快適になるかと思います。
VRゴーグル用のレンズの要件
自分が使うとしたら、どの要件が必要かなと考えると以下になるかなと。
①単焦点レンズであること。遠近、アシストなどは不可、
②外から見てもわからないので、厚さはどうでも良く、屈折率が低くても良い。気にするのはアッベ数くらい?
③設計も問わない。最悪、球面レンズでも。
④UVカットは必須。
⑤ブルーライトカットは可能な限り強く。
そこで候補として挙げたのは『NL16BU-Hのレイガード』『SL982BU-Hのレイガード』のレンズを検討します。
NLくらいの設計まではいらないけど、レイガードを入れるため。
ただ、SLクラスもあったので、そっちでも良いかなと。
1.6素材は薄型最低ラインの屈折率で。標準の1.5でも良いけど、BUコートにするため。
BUコートとレイガードは、ブルーライトカットのため。
入れるなら、最高クラスのカットを入れたいので。
UVカットは標準でついてるので
後は、『完全矯正値にするか』、『乱視をどうするか』。
自分の完全矯正値は視力2.0出るので、落としても良いかなと。
完全矯正値だと、眼がきついかも。
乱視はトレーサーが使えなければ乱視を消すために、等価球面値にするか、
トレーサーが使えるなら簡単だけど、使えないなら手削りしないと考えてました。
廃棄レンズでテスト加工してみて
とりあえず、大まかに削った後に手削りしてみました。
面取りを強くすることで、問題なく嵌めれましたが、そのやり方だと、乱視の軸やアイポイントがずれます。
テストした後に、型番作ればトレーサーが使えることに気づき、
実践では、それらを使おうという結論になりました。
まとめ
今回、『SL982BU-Hのレイガード』を発注。
自分で試してみて、問題なければ、必要な方のお手伝いができるんじゃないかと、期待してます。
ただ、近見反応や輻輳の問題がどうかがわからないので、
まだ、VRゴーグルの長時間使用は避けた方が良いかもと思います。
次は『100均とメガネ店の老眼鏡の違い』について