時計のメタルバンドの調整は留め金具の位置も考えて

衞藤憲太郎

衞藤憲太郎

テーマ:時計を買う前に知っておきたいこと

今日はメタルバンドの長さ調整についてのお話。
メタルバンドの長さ調整は時計の販売店にてサービスで行っている場合が多いようです。
ですが 弊社に持ち込まれる時計の中には このバンドの調整があまりお勧めできない状態のものが見られます。



例えば・・・上の写真 ベルトのコマの数が上下異なっているので、一見間違った調整をしているようですが、このバンドの留め金具を閉めてみると



留め金具の位置が時計の本体と並行になります。
実は この状態が正解!!なのです。
殆どの方の腕周りは真円ではなく楕円形であり、掌側、手の甲側はカーブが緩やかで側面はカーブが急です。
中留(留め金具)のカーブは腕周りの緩やかなカーブの方に合わせて作られています。

ですから 中留が腕周りの側面に当たってしまうと 腕にフィットせず、着け心地が悪かったりするのです。
ちょっとしたことですが 時計メーカーの意図を組んで メタルバンドの調整が出来るお店が増えてくれれば もっと快適に腕時計ライフが楽しめるのではないでしょうか

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衞藤憲太郎
専門家

衞藤憲太郎(時計修理技能士)

株式会社ハナブサ

時計の寿命を延ばすビフォーケア(事前のケア)として「分解掃除を伴わない時計クリーニング」を提唱し10年。壊れていない時計のメンテナンスまで受付出来るのは、しっかりとした修理技術の裏付けと豊富な経験値が

衞藤憲太郎プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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