スクリーントーンがサンドブラストで復活した日

松岡順子

松岡順子

テーマ:記念品 メッセージ入りボトル・グラスなど

キャラクター入りオリジナルグラスをサンドブラスト加工で制作しました。
色のあるイラストをガラス彫刻で表現するため、網点ブラストをスクリーントーンのように応用しています。
昔マンガを描いていた経験が、キャラクターグラス制作の発想につながった事例です。



昔マンガを描いていたことが、こんなところで役に立ちました


先日、取引先の方から会社のキャラクター入りグラス制作のご依頼をいただきました。
キャラクターには青い耳や赤い耳、箱の色などが設定されています。
ところがサンドブラスト加工は色を表現できません。

グラス キャラクター サンドブラスト

ご依頼の際にも、「耳の色の違いはどうなりますか?」というご質問をいただきました。

私自身も、このような表現を行うのは初めてです。
ガラス加工では透明な部分と、すりガラス状になる部分で表現します。
色の違いをどう伝えるかが今回の課題でした。

頭に浮かんだのはスクリーントーンでした


色が使えないなら、どう表現するか。
考えているうちに、昔マンガを描いていた頃のことを思い出しました。
今はデジタル制作が主流ですが、私がマンガを描いていた頃は原稿用紙にペン入れをして、スクリーントーンを切って貼って仕上げていました。


最近はスクリーントーンを知らない方も多いようです。
画材店でも以前ほど種類を見かけなくなりました。


薄いグレーや濃いグレー、水玉模様や線模様。
さまざまなトーンを組み合わせることで影や質感を表現していました。

本来の使い方とは少し違う発想


サンドブラストでも網点という技法があります。
通常は写真やグラデーションを表現するときに使うことが多く、濃淡を再現するための技術です。
でも今回私が考えたのは少し違いました。
写真を再現するのではなく、昔マンガで使っていたスクリーントーンのような感覚です。

「ここは別の色なんですよ」
と伝えるために網点を使ってみようと思いました。
耳の部分。
箱の部分。
キャラクター本体とは違う質感になるように網点を配置しました。
頭の中では何となくイメージできています。
でも実際にガラスへ加工したらどう見えるのでしょうか。

若い頃の経験は無駄にならない


若い頃、夢中になってマンガを描いていたときは、その経験がガラス加工の仕事で役立つ日が来るとは思ってもいませんでした。
でも今回、「色のあるキャラクターを色のないガラスで表現する」
という課題に向き合ったとき、真っ先に思い浮かんだのはスクリーントーンでした。
若い頃に好きだったことや夢中になったことは、意外な形で仕事につながることがあります。
今回のキャラクターグラスも、そんな経験から生まれたアイデアです。


さて、ここで実際の加工データを作ってみたところ、新たな問題に気付きました。
パソコン画面で見ているイメージと、実際のサンドブラストでは見え方が違うのです。
次回は、完成イメージを作ったあとになぜデータを作り直すことになったのかをご紹介します。



この記事で紹介した理化学ガラス器具への名入れ・サンドブラスト加工も承っています。 ・記念品 ・ノベルティ ・研究室ギフト ・表札 ・ウェルカムボード
詳しくはこちら

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

松岡順子
専門家

松岡順子(ガラス工芸)

株式会社 クライミング

贈る相手や用途に合わせて、完全オリジナルで制作。世界にひとつだけのガラス作品で、特別な空間を演出します。

松岡順子プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

ガラス彫刻デザインのプロ

松岡順子プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼