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コラム

ネット銀行住宅ローンのメリット・デメリット

2022年2月16日

テーマ:住宅ローン選び

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: 注文住宅住宅ローン 審査

ネット銀行住宅ローン 最大の魅力は適用金利が低いこと

古くからは住信SBIネット銀行、ソニー銀行、イオン銀行、楽天銀行、新生銀行、近年では更にauじぶん銀行、PayPay銀行など、現在は様々なネット銀行が住宅ローンを取り扱っています。
マイホーム購入を検討し、住宅ローンをどこに申込もうかと考えた時、ネット銀行を検討する人も多いのではないでしょうか。
ネット銀行の最大の魅力は「適用金利の低さ」です。
しかしそのようなメリットがある分、当然ながらデメリットもあります。
ネット銀行の住宅ローンを検討するにあたっては、そのメリット・デメリットをよく理解することが重要だと言えるでしょう。

ネット銀行住宅ローンのメリット

適用金利が低い

一部を除いて、ほとんどのネット銀行は店舗がありません。
店舗を持たないことでコストを削減し、主な手続を非対面で対応することで、低金利の住宅ローンを実現しています。
住宅ローンには固定金利・変動金利とありますが、特に変動金利の適用金利を低くしている銀行が多いようです。

自分の都合がよい日にちや時間に手続が出来る

手続のため窓口に出向く必要がないので、銀行に行く時間を取りづらい人には便利です。
主な手続はネット上や書類の郵送で対応します。
今はクレジットカードの作成など様々な手続がネットや郵送だけでも出来る時代です。
そのような手続に慣れている人であれば、特に苦にならないかもしれません。

独自の特別サービスを設けている銀行がある

例えばイオン銀行の場合、住宅ローンの契約者限定で実店舗でもオンラインショップでも買い物が5%オフになるというサービスがあります。
イオン銀行は他のネット銀行と比べて金利はそこまで低くはありませんが、長い目で見ればこのようなサービスで家計のお得になることもあると思われます。

ネット銀行住宅ローンのデメリット

審査が厳しい

ネット銀行は実店舗がある金融機関より「審査が厳しい」ことは明確に言えます。
理由は、保証会社の保証がない「プロパーローン」だからです。
実店舗がある銀行の住宅ローンの商品概要を見ると、融資条件の一つに「保証会社の保証が得られること」という規定があります。
ネット銀行は銀行のみで審査をしますが、実店舗がある銀行は、銀行と保証会社と両方で審査をするのです
そこで審査に通り「保証会社が借入者の連帯保証人になること」で、銀行は借入者に対して住宅ローンを融資します。
銀行と保証会社と借入者の三者契約を取り交わすことで、融資が実行されるのです。
この場合、もしも返済途中で借入者が返済不能になれば、保証会社が銀行に一括返済をします。
だからといって借入者は今後の返済が免除されることはありません。
今後の支払方法は保証会社(または債権管理回収会社)との協議となります。
つまり銀行としては、借入者が返済不能になっても、いわゆる「不良債権」とはならないのです。
一方、ネット銀行は保証会社の保証なしで住宅ローンを融資します。
収入合算者や共有者がいなければ、他に連帯保証人を取ることもありません。
つまり銀行側にとっては、借入者が返済不能になった場合のリスクが大きいのです。
よってそのリスクを最小限に抑えるため「審査が厳しい」と言えます。
そして信用度が高い人に融資をすることと、実店舗がないことで経費を抑えていることから、低金利が実現しているとも言えるのです。

融資手数料が高い

ネット銀行の融資手数料は借入金額の2%(別途消費税)です。
実店舗がある銀行の場合、よくあるのが3万円や5万円(いずれも別途消費税)です。
ただし保証会社との契約にあたって、保証料が必要です。
保証料は融資時に一括前払いをするケースと、適用金利に上乗せするケースとがあります。
一括前払いのケースでは、保証料は借入金額と借入年数で計算されるので一概にいくらとは言えませんが、例えば3,000万円を35年返済で借りる場合、保証料は概ね60~65万円くらいです。
それだとネット銀行の融資手数料と変わらないと思われそうですが、実は融資手数料と一括前払いの保証料には、取扱いにおいて大きな違いがあります。
それは返済途中で一括繰上返済をした時に、返戻金があるかないかです。
一括繰上返済をした時、事務手数料は返戻金がありませんが保証料は残りの保証期間に応じて返戻金があります。
ここが大きな違いなのですが、長年借りていれば保証料の返戻金はそれだけ少なくなります。
よってどちらが良いかは返済計画次第だとも言えるでしょう。

注文住宅では使いづらい

土地を買って注文住宅を建てる場合ですが、よくあるパターンとしては、①土地を購入、②建物工事の着工時に請負金額の〇〇%をハウスメーカーに支払い、③上棟時にも同様に〇〇%を支払い、というように、建物の完成前に何度か資金が必要になります。
この資金を自己資金から出さない場合は「つなぎ融資」を借りて資金を工面するのですが、ネット銀行では「つなぎ融資」の制度がない銀行が多いのです。
中には自社で「つなぎ融資」の制度がある銀行もありますが、制度がない銀行では紹介されるノンバンクを通じて「つなぎ融資」を借りるケースが一般的のようです。
それならよいのではと思われがちですが、住宅ローンの本融資を借りるところではないので融資手数料や金利が高いことが多く、手続きも煩雑だと言えます。
注文住宅を建てるにあたってネット銀行を検討する人は、ここは重要な注意点だと言えるでしょう。

銀行担当者の顔が見えないのが不安

実店舗がある銀行で住宅ローンを借りる場合、金銭消費貸借契約の時に「変動金利や期間限定固定金利の仕組み」や「もしも途中で返済が困難になったら」などの説明が口頭や書面で行われ、借りる人はそれを理解のうえで書類に記入押印をします。
しかしネット銀行の手続は対面ではないため、それらは自分で書面を読んで理解したうえで手続を進めなければなりません。
何千万円というお金を何十年にわたって借りる契約なので、そこに不安を感じたり、対面での相談が出来ないことに不安を感じる人もおられるようです。

まとめ

ネット銀行の住宅ローンは低金利などの魅力がありますが、申込者の内容次第では、また購入物件によっては「使える」「使えない」があり、人によっては「向き」「不向き」もあります。
これまでに述べたメリット・デメリットを十分に理解して検討することをおすすめします。。

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