タイピングの魅力と可能性:紙とペンを超えるアウトプット体験
「佐々木先生が来るのを楽しみにしているんですよ。」
ある日、教頭先生がそう言ってくださいました。
教頭先生のお話では、Aくんは学校になかなか来ようとせず、来ても1日過ごすことが難しい児童とのこと。
しかし、プログラミングの授業の日だけは特別だったようです。
「Aくんは、佐々木先生が来てプログラミングを教えてくれる日が楽しいみたいなんです。」
Aくんは普通の児童ですが、情緒が不安定で学校生活に困難を抱えていました。
私は教頭先生のお話を聞き、次のように答えました。
「そうですか、わかりました。Aくんのために、もっと楽しいプログラミングの授業を準備します。」
それ以来、私はAくんのためにマンツーマンでプログラミング授業を行うようになりました。
しかし、Aくんはプログラミングの習得が早く、教える側としても新しい内容を準備するのに頭を悩ませるほどでしたね。
それでも、彼が一生懸命に取り組む姿を見るのは本当に嬉しかったです。
特別支援学級でのICT活用の可能性
Aくんとの経験を通じて感じたことは、「問題を抱えている児童がいるクラス(特別支援学級)こそ、もっとパソコン(クロームブック)を活用した授業を取り入れるべきではないか」ということです。
特別支援が必要な子どもたちはパソコンが大好きで、それを学習に活用しない手はありません。
ICTツールを使えば、彼らの興味を引き出し、集中力を高める効果が期待できます。
ただし、現場ではまだICT教育が手探りの状態であり、先生方の負担が大きいことも事実です。
それでも、AくんのようにICTを通じて学ぶ喜びを感じられる子どもたちが増えるよう、
もっとパソコンを活用した授業が広がることを願っています。