役割の変化
管理者の役割は変化する
2022年8月30日の毎日新聞の記事
退職強要でうつ 労災認定 研修で「腐ったミカン」
社会面の記事で、
三段を使った見出しで大きく取り扱われていた。読み進めると、学校法人に勤務する50代男性職員らを、5日間の外部に委託した職員研修に参加するよう指示。
その研修の中で外部講師が「あなたのように腐ったミカンを置いておくわけにはいかない」とか「老兵として去ってほしい」と連日の退職勧奨ともとれる発言があり、その後男性は体調を崩しうつ病を発症した後、休職期間満了後に、退職したようだ。
労働基準監督署によると、
研修に同席した学校法人の人事担当者が発言の訂正を求めなかったことを踏まえ、外部講師の発言は法人の意向に沿ったものだと認定し、「退職勧奨とも人格否定ともいえる」と批判。
男性職員は2020年8月労災申請し2022年3月に認定された。現在、法人や理事長に損害賠償を求め訴訟中である。
研修の依頼を受けた法人の担当者との打合せで「外部講師として言えることもあるので何か必要なことがあれば上手く気づきを与えることができます」といった話を良くする。外部講師は、研修の中で参加者に気づきを与えるのが役割としてあるからだ。その気づきにより良い方向に持って行くパターンもあれば、逆のパターンもある。
上記の逆パターンにおいては、「腐ったミカンは周りを腐らせてしまう」といった言葉で講師が気づきを与えるということは確かにあった。結果主義の昭和から平成にかけての時代だったように記憶している。訓練色の強い研修に講師として参加した際に仲間の講師が発言していたことを私も耳にしたことがある。辞めさせたい社員がいるからと経営側からの依頼だという話だった。
今や時代が変わったのだ。
働く人が持つ能力を引出しながら活躍してもらう。リーダーシップやマネジメントのあり方も変わってきている。
サーバントリーダーシップの時代だと言われている。「より良い変化を起こすために他者に奉仕する」ことを軸とするスタイルのようだ。
経営者も管理者も柔軟に変化していくことが求められている。